オクテイヴィア・E・バトラーの作品一覧
「オクテイヴィア・E・バトラー」の「キンドレッド」「血を分けた子ども」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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小説・文芸
Posted by ブクログ
現代社会で生きている人々が、何百年か前の社会にタイムスリップしたら、というプロットはありがちなものだ。
日本でも『戦国自衛隊』や『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ! 戦国大合戦』のように戦国時代に戻るものもあれば、『あの花が咲く丘で君とまた出会えたら』のように戦時中にいってしまったら、なんてものもある。
どんな展開を見せるか想像してみると面白いが、そこに恐怖はあるだろうか?
現代に生きる我々がタイムスリップしたとしても、生命に関わるような恐怖にいきなり苛まれることは恐らくないはずだ。
だが、これが現代に生きる黒人が奴隷制時代のアメリカにタイムスリップしたら、とするとどうだろうか?
現代で自由に生きている黒人が、いきなり奴隷制時代の南部アメリカにいってしまったら、自由に生きるなんて無理だ。いきなりリンチに遭ったり、撃ち殺されてもおかしくない。
そんな危険な社会で主人公の黒人女性デイナはサバイブしていく。
白人に見つかったら、返答を間違えたら、態度を損ねたら、鞭を打たれ、首を括られ晒し者になるかもしれない。
そういう恐ろしくて、息も詰まるような瞬間がいくつもある。
SFとしても、黒人文学としても傑作だった。