<目次>
はじめに 熱い時代の先に
第1章 【鎌倉時代と公家寺社】部分的な存在としての鎌倉幕府
第2章 【室町幕府と公家寺社】公・武の関係をどうとらえるか
第3章 【鎌倉幕府の地方支配】鎌倉時代の「守護」とは何だったのか
第4章 【室町幕府の地方支配】守護は地方にいなかった?
第5章 【
...続きを読む鎌倉幕府の滅亡】滅亡は必然か?偶然か?
第6章 【室町幕府の滅亡】存続と滅亡をめぐる戦い
座談会 鎌倉幕府と室町幕府はどちらが強かったのか?
<内容>
最新の日本史中世史の研究成果をかいつまんで読むことができる本。この時期の研究史がわかりやすくまとまっている。これによると、中・高の教科書は(特に高校ベストセラーの山川出版社の教科書は)かなり時代遅れなものとなっているらしい。鎌倉幕府は地方をしっかりとおさえ(特に元寇期以降は)、滅亡も偶然性が高いらしい(そうなると足利高氏の気まぐれが注目されるが…)。一方で室町幕府は、守護も畿内近国のものは在京しており、朝廷・寺社とうまく折り合うことでその地位を保てたらしい。一方地方は放置されていたようで、戦国期以降の存続は風前の灯火だったようだ。このへんが授業にどう取り入れられるかだね…