作品一覧

  • 総中流の始まり 団地と生活時間の戦後史
    3.7
    1巻1,760円 (税込)
    高度経済成長期の前夜――労働力が都市に集中していき、核家族が増えていくなかで、日本は「総中流社会」と言われた。では、総中流の基盤になった「人々の普通の生活」は、どのように成立したのだろうか。 サラリーマンとその家族が住む集合住宅=団地に焦点を当てて、1965年におこなわれた「団地居住者生活実態調査」を現代の技術で復元して再分析する。そして、当時の生活文化や団地という社会空間がもつ意味を実証的に浮き彫りにする。 労働者や母親の生活の実態、子どもの遊びや学習の様子、テレビと一家団欒――「普通の生活」の基準ができあがる一方で、男性の長時間労働や遠距離通勤、性別役割の固定化を生む要因にもなった「総中流の時代」のリアルを照射する。
  • 「多様な教育機会」から問う――ジレンマを解きほぐすために
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    1巻2,640円 (税込)
    2巻は様々な支援の場に携わってきた実践者が語る「多様な教育機会」のジレンマを受け止めるところから問いを立て、その解を試みた研究論文を収録。本書は、継続的に議論と模索を共有してきた研究者が各々の専門に基づき、経験を考察に反映させた論考から成る。
  • 「多様な教育機会」をつむぐ――ジレンマとともにある可能性
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    1巻2,640円 (税込)
    1巻は「ジレンマ」と「緩さ」を公教育再編と子どもの福祉に不可欠なポジティブな要素と捉える。なかでも、Ⅱ部の実践者による「多様な教育機会」の省察が本書の中心であり、Ⅰ部はそれらの共通性を探り、Ⅲ部はRED研と教育機会確保法について振り返る構成をとる。
  • ヒュームにおける正義と統治 文明社会の両義性
    値引きあり
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    1巻3,382円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 「文明社会」とは何か。それは人々がどのように結合し交流する社会なのか。本書では、十八世紀スコットランドの哲学者デイヴィッド・ヒュームの思想に即して、この問いに対するひとつの答えを模索する。ヒュームの叙述は、人間社会が孕む不安定性を見つめつつ、一方では「正義」と「商業」を軸として社会の形成と発展の自然的な可能性を豊かに描き出し、他方では「統治」を鍵概念として社会の強制的な秩序化の峻厳な必要性を示している。さらにそこからは、ヒュームの目に映った文明社会それ自体の矛盾――正義と統治、自由と権力、諸国の調和と対立、商業発展と公債累増の間の矛盾――が明らかになる。はたして現代の我々にとって、ヒュームの描くこの両義性は、既に乗り越えられた過去なのであろうか。 【目次より】 序章 文明社会と両義性 第一部 文明社会の発展 正義をめぐる思考の系列 第一章 正義 道徳論における文明社会の結合原理 第二章 商業発展 経済論における文明社会発展の法則性の解明 第三章 自由の擁護 国内政治に関する文明化認識の展開 第四章 国際的な調和 対外政策に関する文明化認識の含意 第二部 政治社会の安定 統治をめぐる思考の系列 第五章 統治 道徳論におけるもう―つの結合原理 第六章 自由から権力へ 国内政治に関する統治の論理の展開 第七章 勢力均衡 対外政策に関する統治の論理の含意 読解 第四節 勢力均衡論と国際間正義の相互関係について 第八章 公債累増 経済論における統治の論理とその帰結 終章 ヒュームの二元的社会認識とその含意 あとがき ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 森 直人 社会思想史研究者。高知大学准教授。京都大学経済学部卒業、同大学院経済学研究科経済システム分析専攻博士課程修了。博士。専門は、経済思想など。 著書に、『ヒュームにおける正義と統治 文明社会の両義性』『越境スタディーズ 人文学・社会科学の視点から』(共著) などがある。

ユーザーレビュー

  • 総中流の始まり 団地と生活時間の戦後史

    Posted by ブクログ

    団地における生活時間の変遷が主婦、家計の担い手である男性、子どもたちなどの立場からとられた統計によって描き出されておりとても参考になりました。

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    2022年02月16日
  • 総中流の始まり 団地と生活時間の戦後史

    Posted by ブクログ

    1965年の団地調査から、当時の住民の実態を明らかにしていく本。団地の特性が総中流化や性的役割の固定化を引き起こす要因の一つになった。

    団地は戦後の日本に良質な住宅を供給するために建てられた。特に対象となったのは財産の少ない子育て世代。それを実現するために、規格化された住宅を大量に建造することになる。団地を建てられるような土地は限りがあるため、団地は駅前から離れた場所に作れるようになる。これが均質化と男女の役割分担を進めさせた。

    駅から遠いことで通勤時間が伸びるため、子育てしながら働くのには向かなくなる。また、入居者は核家族であることから、祖父母のサポートは受けられにくい。そのため母親は専

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    2021年04月17日
  • 総中流の始まり 団地と生活時間の戦後史

    Posted by ブクログ

    二極化した格差社会、というのが世界的の共通現象になっている今、中間層の消滅が民主主義に大きな影響を与えていると思います。たまたま手にした本書は日本の戦後高度経済成長時代に団地という舞台で「総中流」という意識を育んでいた様子をデータを基に論じています。書かれていることはびっくりするようなことではなく、なんとなくその時代を知るものにとっては体験的に知っていたようなことですが、新しいのはその分析手法です。1965年に実施された「団地居住者生活実態調査」というデータを復元し、最新の手法で分析し直していることに驚きを感じました。これから「データ考古学」(まあ、昭和だと考現学かもしれませんが…)みたいな分

    0
    2020年02月16日

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