2015年にサンマテオで開催された海面水位の上昇に関する教育活動の場で出会った二人の女性が、同じ目的と互いに補い合える専門知識を持っていることに気づき、それぞれが各地を訪れ、気候危機、それに対する公共政策、その地域の住民の胸中を調査した結果をまとめたもの。
アメリカ各地は言うに及ばず、南極や北極、プ
...続きを読むエルトリコ、ペルー、ハンブルグ、テムズ河口、ケニア、バングラディシュ、ベトナム、上海など、世界各地(なぜか日本の伊勢市も入っている)がとりあげられている。本書のウリのひとつでもある地形の変化を図説したフルカラーの地図は、なんと海藻のシーレタスに描かれているのだが、残念なことに説明の図としてはかなり見にくい。普通にグラフィック処理してほしかった。また各項に必ず出てくる「2050年の未来図」は、フィクションを妙にリアルに書いているのだが、これはなくても良かったのではないだろうか。入れるなら予想としてこうなるのではないだろうか、またはこうあってほしいというコメントのほうがよかったと思う。