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  • イケズな東京 150年の良い遺産、ダメな遺産
    4.3
    1巻924円 (税込)
    コロナ禍で東京一極集中の是正が言われるが、事はそう単純ではない、と井上氏。私たちの東京への愛憎は複雑で、長尺の歴史から捉える必要がある。そう、京都から東京に天皇が移り住んだ時代から……。『京都ぎらい』の井上氏に対するのは、丹下健三の孫弟子に当たる建築家・青木氏。二度の東京五輪と大阪万博を中心に、古今東西の都市開発の功罪と、そのレガシーについて論じ合う。博覧強記の二人の話は、天皇、GHQ、ナチスといった歴史の縦軸から、北京、パリ、ローマ、ロンドン、コペンハーゲンといった地理的な横軸までを駆け回る。また黒川紀章らの建築家論や、ゴジラ、寅さん、小津映画等の話題もまじえ、「愛される建築とは何か?」「日本と西洋、どちらが自由なのか?」という文化論を掘り下げる。

ユーザーレビュー

  • イケズな東京 150年の良い遺産、ダメな遺産

    Posted by ブクログ

    建築家と建築史の教授による有意義な対談。コロナ禍だからこその知見が素晴らしい。

    建築イコール文明なのだろう。歴史から始まり話題は縦横無尽。得るところの多い1冊。悪名高い首都高の景観を逆に評価する視点や、建築物の建て替えの多い日本だからこそ建築家が育つという指摘など、実に興味深い。

    文化、文明論として面白い対談であった。

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    2022年02月27日
  • イケズな東京 150年の良い遺産、ダメな遺産

    Posted by ブクログ

    建築家・京都市美術館館長の青木淳と国際日本文化研究センター所長の井上章一による東京に対する思い。





    コロナウイルスまん延により、オフィスワークの中で、リモートワークが推奨されるようになった。中には都内のオフィス契約を解約して地方に移転する企業も出てきた。




    リモートで仕事できるなら都内にこだわる必要はないし、社員も自分の好きなところで仕事できるからいいだろう。





    しかし、井上は「東京ばなれ」を疑っている。都内にオフィスを構えることのできる会社だと見栄をはれるので、そう簡単になくならないと指摘している。





    明治維新によって新たな建物が作られたことに注目している。それ

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    2022年08月20日
  • イケズな東京 150年の良い遺産、ダメな遺産

    Posted by ブクログ

    「京都ぎらい」やTVで有名な建築史家・井上章一さんと建築家・青木淳さんの対談形式による東京と京都の都市論。コロナ禍の風景を通して人々の生活と都市のあり方が論じられている。リレー・エッセイ形式の部分はタイトルから想像するよりもかなり真面目な話が多いが、リアルに行われた対談の内容はおもしろい。両氏の鋭い視点を通して街の見方にあらたな気づきが得られる。

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    2022年02月08日

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