作品一覧
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4.11巻990円 (税込)民族,国家,宗教,言語…….独自の社会主義連邦の道を歩んできたユーゴの解体から三〇年.暴力と憎悪の連鎖が引き起こしたあの紛争は,いまだ過ぎ去らぬ重い歴史として,私たちの前に立ちはだかっている.内戦終結から現在にいたる各国の動向や,新たな秩序構築のための模索などについて大幅に加筆.ロングセラーの全面改訂版.
ユーザーレビュー
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Posted by ブクログ
およそ19世紀頃からの旧ユーゴスラヴィア地域の歴史について、コンパクトにまとめられた新書です。
1996年の旧版から25年の時を経て新版として刊行されています。
旧ユーゴスラヴィア地域の複雑な近現代の歴史を改めて復習できたとともに、現時点で理解できていない点やもっと知りたいことも明確になりました。
客観的な記述ながらも、どこか文章の端々に、著者の柴先生の、旧ユーゴの地域や人々への愛や未来への希望が込められているのが感じられるのも良いです。
新書という形態の制約からだと思いますが、参考文献リスト(特に、本文中に言及のある具体的な研究の出典の記載が無いこと)や索引が無いのが唯一残念な点でした。 -
Posted by ブクログ
一人旅の際にコソボのプリズレンとプリシュティナを訪問した。私は街の人々のあたたかさに強く惹かれるとともにこの人たちの辿ってきた歴史を知りたくなった。
はじめはユーゴ全体ではなくコソボに関する歴史が知りたかったのだがコソボやコソボ紛争に関しては一般人の私が読めるような資料がとても少なく、結果的に辿り着いたのが本書であった。
本書を読むにつれ、まず当初私がコソボを単体で理解しようとしていたことが大きな間違いであったことを理解した。コソボを含めた旧ユーゴスラビア地域の国々は旧ユーゴスラビア以前の歴史から理解する必要があったようだ。
本書を読んでいるともし自分がユーゴに生まれていたらということに