今や、社会には“デタラメ”――事実ではない情報があふれている。その中で真実を見抜くには、どうすればよいのか?人々を惑わせるデタラメの特徴、そして騙されない方法を説く書籍。
デタラメは広まりやすく、正すのが難しい。
例えば「ワクチンが自閉症の原因になる」というデマがある。その信憑性は、後の調査で完全
...続きを読むに否定されたが、デマは今もはびこっている。
因果関係がないのに、因果関係を示唆するデタラメがある。
例えば、マシュマロ実験という社会心理学の研究では、マシュマロを食べるのを長時間我慢できた4歳児は、成長してからの学業成績がよかった。この自制心と成績は、因果関係ではないが、自制心が人生で成功をもたらすとメディアは報じた。
デタラメを見破るには、例えば、次のような点に注意する。
■情報源に疑問を持つ:
「誰が私にこれを伝えているのか?」「その人はどうやってそれを知ったのか?」「その人は何を売り込もうとしているのか?」を自分に問う。
■この比較は正しいのか:
「空港の手荷物用トレーには、トイレよりも多くの細菌がついている」との論文がある。だが調べたのは呼吸器ウイルスだけ。人はめったに便座に向けて咳せきをしないから、トレーの方が多くても不思議はない。
■うますぎる話、ひどすぎる話ではないか:
うますぎる話(あるいは、ひどすぎる話)は、たぶんデタラメである。
■数字の桁は間違っていないか:
デタラメは底が浅いため、おかしいとすぐわかる、数字の誤りを犯すことがある。
オンラインのデタラメを見抜くには、次のようなことを行う。
・知らない情報源からの情報は、検索エンジンで確認する。
・画像を使って検索する。
・ファクトチェックを行うウェブサイトで確認する。