ヒルデ・オストビーの作品一覧
「ヒルデ・オストビー」の「海馬を求めて潜水を――作家と神経心理学者姉妹の記憶をめぐる冒険」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「ヒルデ・オストビー」の「海馬を求めて潜水を――作家と神経心理学者姉妹の記憶をめぐる冒険」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
人間に宿るタツノオトシゴ…脳にある海馬を、つまり記憶のしくみについて書かれた本。
タイトルと表紙の雰囲気に惹かれて手に取った。
神経科学や認知心理学など、科学の本でありながら歴史、文学、心理学、建築学、神話学、生物学、環境問題などいろいろな分野の話題を組み合わせながら、情緒的でユーモラスでもある。
そんな本書はノルウェー人の作家&神経心理学者の姉妹によって書かれている。姉妹同士であることの屈託のなさから、時には喧嘩をしつつも、好奇心旺盛な彼女らはとことん記憶について突き詰め書いたとのこと。とても愛着の湧く本だ。
姉妹は様々な記憶に、海馬に関する過去の事例や先行研究を紹介しながら、自身ら
Posted by ブクログ
人の脳に棲むタツノオトシゴ——海馬。作家のヒルダと心理学者のイルヴァ姉妹は、地理と記憶の関係性や、他人の記憶を捏造することは可能かどうかなどを過去の研究に基づいて自らも実験し、記憶を司る器官の謎を探っていく。また、警察官、タクシー運転手、チェスプレイヤー、俳優、テロ被害者でもあるテロ研究者など、幅広い人びとへのインタビューを通じて「人の生にとって記憶とは何か」という問いに軽やかな答えを提案してくれる、記憶と忘却にまつわるノンフィクション。
面白かった!オリヴァー・サックスに近い読みごこちだが、サックスが脳神経科医として患者の脳に接しているのに対して、こちらは作家と心理学者のコンビなので固い
Posted by ブクログ
「記憶」に関して医学的、脳科学的に考察した本。特に注目したのが本の表紙にもなっている〝海馬”(表紙はタツノオトシゴだが)だ。体験したことは、人、物事、感覚、行動として個別に記憶に保管される。それらが海馬の働きによって、記憶ネットワークで互いに結びつけられているという。それによって記憶容量に余裕ができ、私たちは自由にものを考えることができる。
単に記憶と言っても、それを有効利用するような場合と、それに思い出せずに苦しんだり、不要な状況で強引に出てきて振り回される場合がある。本書ではこうしたあらゆる状況について解説していて、どれも面白い。特に、テロに遭遇した人のPTSDやロンドンのタクシードライ