作品一覧

  • 秘密資料で読み解く 激動の韓国政治史
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    盧武鉉政権時代の2004年、軍事独裁政権下で起こった不可解な事件を調査する「国家情報院過去事件真実糾明発展委員会(真実委)」が設置され、情報部(KCIA)の秘密資料の調査や、当時の関係者へのヒアリングなどから、金大中拉致事件、大韓航空機爆破事件などに政府がどう関わっていたか、その真相が明らかになった。この資料に加え、文献・史実、さらには著者自身が金泳三、金大中と直に交流した実体験も交え、朴正煕大統領暗殺事件、光州事件、ラングーン事件、東亜日報記者拷問事件…など、民主化を勝ち取るまでの激動の韓国現代政治史を、表と裏から振り返る。
  • ある北朝鮮テロリストの生と死 証言・ラングーン事件
    4.0
    政治学者・姜尚中氏、大絶賛! 北朝鮮が過激なテロ行為に走る背景にはどのような事情があるのか? 韓国読書界を騒然とさせた衝撃のノンフィクション、ここに刊行。 本書の主人公は、凄惨な事件を引き起こしたテロリストである。しかし、その正体は非人道国家により実行犯に仕立て上げられた、一人の青年に過ぎない。祖国に見捨てられ、異国の刑務所で寂しく生涯を終えたこの悲運のテロリストをめぐる物語は、国家というものがもつ暴力性と不条理を見事な形で浮き彫りにする。「個人の尊厳とは何か?」「国家とはいかなるものか?」といった問いを抱えた、すべての読者に手に取って欲しい名著である。(姜尚中・東京大学名誉教授) 1983年、ミャンマー訪問中の全斗煥・韓国大統領を狙い、合計21名の死者を出す大惨事となった「ラングーン事件」が発生する。本書はその実行犯である北朝鮮テロリスト、カン・ミンチョルの証言を記録し、周辺人物への聞き取りや関連資料の収集も丹念に行いながら、事件の全貌と南北関係の矛盾に迫った第一級のノンフィクションである。なぜ北朝鮮は過激なテロ行為に走るのか。カン・ミンチョルが属した北朝鮮特殊工作部隊の実態とはいかなるものなのか。そして、凄惨なテロはどのようにして起こったのか? 数々の歴史の謎を解き明かしてくれる、衝撃の一冊!
  • ある北朝鮮テロリストの生と死 証言・ラングーン事件

    Posted by ブクログ

    朝鮮分断の歴史は、ひとつの民族であるにも関わらず、民が家族や知人と決裂する生活を強いられる。彼らの願いは様々な方向へと離散していくが、やはり南北統一の社会を求めるのは不自然ではない。そこに政治や経済といった利権を求める邪な思想が容易く介入して、平穏な生活を求める行動は、無情の暴力へと変容する。抗う手段がそこしか与えられない偏狭な思想こそ糾弾すべきであり、それを国家が扇動するのは命の尊厳を軽視している。守るべきは国家の体裁ではなく、一人ひとりの命である。獄中で生涯を閉じる実行犯の切なる思いを知ると、現在の国家のあり方に厳しい目を向けてしまう。

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    2023年11月06日
  • ある北朝鮮テロリストの生と死 証言・ラングーン事件

    Posted by ブクログ

    一気読みとは言えないけど、まあまあ早いペースで読んだ。それだけ読みやすくて面白かった。

    なんか、退路をスパイに与えないとか、国際情勢に疎いとか、日本も同じ立場になったらこんな感じなんだろうな。

    このスパイの人は、結局異国で死んでいった。お母さんはどんな思いで待ってたんだろう。

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    2023年03月12日
  • ある北朝鮮テロリストの生と死 証言・ラングーン事件

    Posted by ブクログ

    ラングーン事件。
    1983年、ビルマ(現ミャンマー)を訪問中の全斗煥韓国大統領をもくろんだ北朝鮮が3人の工作員を送り込んでアウンサン廟を爆破、様々な偶然から全斗煥大統領自身は難を逃れるも、韓国・ビルマ両国の閣僚や記者らが多く犠牲になった事件である。

    本書は前半部分で、ラングーン事件を細かく描写し、後半部分ではビルマで終身刑となり、ついに祖国の地を踏むことなく異国で死んだ工作員の一人カン・ミンチョルの生涯にスポットを当てている。

    「そういう事件があった」ということ以上の知識を持っていなかった私にとって、衝撃的な内容ばかりであった。特に「暗殺者」らのその後について考えたことはなかった。このとき

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    2021年05月31日

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