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「マーサージャパン」の「仕事の未来×組織の未来」「ジョブ型雇用はやわかり」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「マーサージャパン」の「仕事の未来×組織の未来」「ジョブ型雇用はやわかり」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
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Posted by ブクログ
最近、バズワード化している「ジョブ型雇用」についての、コンサルタント会社による解説書。
例えば、以下のような部分が印象に残る。
■P15「ジョブ型雇用とは「従業員は特定のジョブの履行を、企業はジョブの内容に見合った適正な対価を支払うことを約束する一連の雇用システム」と定義
■P116「メンバーシップ型雇用とジョブ型雇用はそれぞれが整合したエコシステムを形成しており、両者はまったく異なる人材調達・活用の思想」→「部分的に導入」ということではなく、トータルエコシステムである
■P219「政府にとってのジョブ型雇用」→ジョブ型雇用に整合的な社会の仕組みがあるはず;ex)整理解雇四要件/税制/セイフティネット/教育システム/退職金税制見直しなど→やってない=政府は本気ではない
■ジョブ型雇用は人を「退出」させる仕組みがマスト
ジョブ型雇用は、それ自体が「エコシステム」であり、それを支える社会システム(教育システムや職業教育システム、セーフティネットシステムなど)を必要とする。政府は、ジョブ型雇用促進派であるが、それと整合的な社会システム改革のことについては、ジョブ型雇用促進の文脈の中で、一言も触れていない。
ということは、本気ではないのだろう。それは、企業にも見透かされていると思う。
Posted by ブクログ
ジョブ型雇用はやわかり
編著:マーサージャパン
紙版
日経文庫 B142
ジョブ型雇用に対する語は、メンバーシップ型雇用である
■ジョブ型雇用とは
JD:ジョブディスクリプション(職務記述書)に定義された雇用形態
タスク(業務)の集合体をジョブという
ジョブは、職種と、階層の組み合わせで定義される
職種:営業、警備、事務
階層:一般、係長、課長、支店長など
ジョブについてパフォーマンスが見られない場合(PIP:Perfomance Improvement Program:業務改善プログラム)を適用し、改善がみられない場合は、必要に応じて退職勧奨も行われる
メンバーシップでは、採用後に適材適所で人材を配置しますが、ジョブショップでは、そのような配慮・異動はありません。
■ジョブ型雇用の基本
JDが基本:ジョブの明確化が出発点
報酬は、①原則的には職種別にきまること、②現場の裁量にて、決められる
会社の業績ではなく、個人・組織の成果管理が行われる
評価は、精緻さではなく、育成・フィードバックを重視する
ジョブ型雇用のよいところは、若いうちから高い専門性が得られ、報酬に反映されること
■ジョブ型雇用と、メンバーシップ型雇用の違い
変化につよい、ジョブ型雇用
安定的な業務につよい、メンバーシップ型雇用
要因計画がうまくいかない3つの理由
①当事者不在
②ツール・情報がない⇒需給ギャップの特定
③実効的な打ち手につながらない
メンバーシップ型雇用⇒ジョブ型雇用へ
■ジョブ型雇用の導入のポイント
役員層、経営幹部が、ジョブ型雇用の抵抗勢力になっている
段階ステップ
①人材市場の状況
②自社の準備状況
③今後の構造変化・市場変化
⇒ 報酬設定、昇給額などの設定
年金・福利厚生の見直し
外部採用競争力の強化
⇒ 人事部門の権限を、事業部門へ移管
■ ジョブ型雇用:ラインマネージャーの6つの役割
① 自組織の目標を策定、その目標を達成するために必要な要員計画を立案する
② 役割分担、体制を検討し、ジョブを定義
③ 定義されたジョブに基づき、採用面接を行い募集ポジションについて、人材を調達
④ 自組織の目標達成に向けた各メンバーの業務進捗を管理、各人のパフォーマンスを評価、フィードバックを行い、アドバイスを行う
⑤ 各人に昇給・賞与原資、昇格枠の中で、処遇を決定
⑥ 低パフォーマンスのメンバを見極め、PIPプロセスを開始、異動、リスキル、転職勧告などを行う
目次
第1章 ジョブ型雇用とは何か
第2章 ジョブ型雇用の基本形
第3章 経営戦略とのかかわり
第4章 導入にあたってのポイント
第5章 ジョブ型雇用がもたらすもの
第6章 競争力強化のためになすべきこと
ISBN:9784532114374
出版社:日経BP 日本経済新聞出版本部
判型:新書
ページ数:272ページ
定価:900円(本体)
発売日:2021年04月23日
Posted by ブクログ
ジョブ型雇用丸わかり
ジョブ型雇用とは、単なるジョブディスクリプションの作成ではなく、人ではなくジョブをベースとした経営という根本的な思想であるということが本書では強調される。安定した経済環境において、強力であったメンバーシップ型雇用という日本の発明が今や色あせる中で、経営思想の転換を迫る本書は、ジョブ型雇用への理解を単なるトレンド以上のものとして認識させてくれるであろう。ジョブ型雇用の肝要である、部門のマネージャーへの人事権の移行や、部門マネージャーの人事知識・感覚の醸成が日本企業にジョブ型を導入する最初の障壁となる。実際、日系企業から外資に転職して強く感じるのは、人をも範疇とした管理会計的な思考である。働く人は、それ自体がコストではないが、コスト意識は性格に持つ必要がある。日系企業で感じていた違和感として、コスト感覚を度外視した職務であった。ここは非常に難しい部分でもあるが、保険会社の支払い部門では、修理費を1万円削減する努力を年収1千万オーバーの人材が何日もかけて行っているという実態がある。人間は機械とは異なり、何倍にも生産性を上げることができるが、その人間信仰の末路として、努力の方向性を誤った職務が存在するとすれば、企業経営としての欠陥を言わざるを得ない。もちろん、メンバーシップ型雇用が強みを発揮する産業も確実のあるものの、ジェネラリスト育成が逆に変化に対応できないという経路依存性が障壁になる産業もやはり確実にある。
ジョブ型雇用では、ジョブに合致する人材であれば、その人材を惹きつけることは企業努力を注ぐべきポイントである。206ページのピラミッドは非常に示唆に富む。社員への訴求価値は上から、感情面(目的意識との合致)、経験面(生活の質、心理的安全性、健康、裁量ある働き方)、契約面(福利厚生、報酬)と3層の構造となっている。社員が重視するのは、実は感情面などの主観的部分でもあるが、この価値は3人いれば三者三様である。経験面に関しても、当人のキャリア観と合致しているか否かは、原則として企業側の努力で変えることができない。これらは個人の中で腹落ちさせるべき問題であり、採用する側のマネージャーやメンバーからのアプローチ次第であろう。その場合、人事部として明確に競争環境にさらされ、客観的な数値として強化せざるを得ないのは報酬面と福利厚生である。そして最下層にあるこれらの要素は、多くの人材を惹きつけるという観点では平等性の高いものが求められる。そう考えると、平等性の高いベメフィットは自然と限定されてくる。保養所はインドアの人には魅力的と映らず、オフィスで提供されるベネフィットも在宅勤務を望む人には響かない。結婚手当や住宅補助もあれば便利だが、戸籍上の結婚が現在できないLGBTやあえて独り身を選んでいる人間にはこちらも価値がない制度となってしまう。そうすると、すべての従業員が平等に保障される保険制度などがやはりジョブ型雇用における重要なベネフィットであると感じた。