オンライン講座をする人必携本である。ウェビナーの当たり前が当たり前としてきちんと述べられている。
研修業界に身を置く人はこの本のデザインを見て「ボブ・パイク」氏の新しい本か?と皆思ったはずである。なんとご子息の「ベッキー・パイク」氏によるものである。また、コロナ禍の便乗商法かとも発売タイミングから
...続きを読む思うだろうが、発行年は意外に古い。2010年である。
オンライン講座、本書ではウェビナーと称するが、対面とは異なるマナーが必要となる。2020年2月頃から対面型研修はできないという空気になったが、自ら知見を貯めるか同業者と情報交換してなんとかしのいでいた。本書の内容はその時に得たものがほぼ包括的に触れられている。今となっては「そんなの当たり前」なのだが、それがその10年前にまとめられていたとは。英語はつけるようにし、調査対象に加える必要があることを痛感した。
内容はごくごく当たり前である。だからと言って軽視するべきものでなくむしろ基本動作してできているかのチェックリストとして活用したい。ウェビナーならではの後半にアクティビティ集もあるが、自分のワークショップ・デザインのマンネリ化を防ぐためにも試してみるのも良いだろう。ボブ・パイク氏の知見やブランド力というのも活かされている。筆者は二代目のジレンマ的な悩みも持ったようだが、「研修」に関する経験と知見の多さがあり、それがうまく本として凝縮されている。