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ユーザーレビュー

  • 性の歴史III 自己への配慮

    Posted by ブクログ

    第2巻の古代ギリシアから、第3巻は1〜2世紀のローマに時代は進む。

    いつものフーコーに比べると、淡々とした記述が印象的だった第2巻より、第3巻はさらにあっさりとして、さらに読みやすい。

    テキストとして取り上げられるのは、当時の夢解釈の本だとか、医学的な養生術の本だとか、よくこんなの探して来たなというもので、そういうところは、いつものフーコーかな?

    議論の構成は、第2巻とパラレルになっていて、養生術、夫婦関係、そして恋愛のあり方、それとの関係で同性愛の位置付けという順番で、ギリシャ時代とローマ時代との連続性と違うところが明確に論じられていく。

    ここで論じられている倫理感というのは、結構、

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    2020年03月26日
  • 性の歴史II 快楽の活用

    Posted by ブクログ

    「生の美学」というのが、フーコーの最後のメッセージなのかな?

    「性の歴史」第1巻は「知への意志」(1976年)で、いわゆる「生政治」という刺激的な概念を打ち出したきわめて刺激的な本だったのだが、8年間をおいて、フーコーの死の直前にだされた「快楽の活用」(1984)は、淡々とした静謐な感じの本でその差にあらためて驚く。

    出版当時は、フーコーも最後はボケてたんじゃない?病との戦いでつかれてギリシアの世界に逃避してるんじゃない?みたいな受け止めもあった気がする。

    今となっては、第1巻と第2巻の間の8年間は沈黙の時期ではなく、本としては出版されなくても、「生政治」の詳細な分析、そしてさらにそこか

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    2018年12月29日
  • 性の歴史II 快楽の活用

    Posted by ブクログ

     『性の歴史』第二巻。一巻とはうってかわって古代ギリシャ・ローマを中心に論述が始まる。
     ここでは、古代ギリシャ・ローマ時代の性に対する言説を俯瞰していくことで、「主体」への配慮がどのように形成されてきたのか、また両性というカテゴリへの考え方はいかなるものであったのか、ということが問われている。
     今日の我々が考えるようなジェンダー的概念、そして一巻で中心的に論じられていた快楽の知への意志が、近代特有のものであり、古代にはそれとまったく異なる視座があったのだということが示される。性を新しい視点から捉えなおすための具体的な史的検証であり、フーコーがそれを示そうと苦心している様がうかがえる。

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    2013年02月14日
  • 性の歴史II 快楽の活用

    Posted by ブクログ

    フーコーの他の著作をかじったときはもっと切れ味鋭いイメージだったけれど、率直に本作は古代ギリシャの性について精緻にまとめた歴史書以上に感じられなかった。ただ、第五章でプラトンのエロス論を分析する際は鮮やかさを感じられた。
    これを先に読んでいれば『饗宴』など古代ギリシャ時代の本を読んだときにもっと先に理解を深められたろうなと思った。

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    2023年03月15日

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