ジークフリートの伝説を下敷きにしたひとりの少女の英雄譚を個性豊かな変態と様々な性的嗜好が彩る、話の筋自体は王道なのに全く新しい物語。迫力と肉感のある絵から出てくる面白ヒドイ絵面や力強く珍妙な言葉選びに笑いながら読みました。
敵を女体化したりふたなりになったりするインパクトに目を奪われるものの、
...続きを読む主人公のリンが剣を取り立ち上がるところや戦いの中で成長していくところはストレートに格好良く、ツッコミ役としての気持ち良さもあり応援したくなるタイプの好感の持てる主人公なのが良かったです。匂わされている彼女の謎がどう話に関わってくるのか楽しみに思います。
ここまで性的嗜好博覧会とでも言わんばかりの話は読んだことがないので、今後どんな変態が出てくるのか、どんな性的嗜好が描かれるのか、一巻を読んだばかりでもう二巻の発売が待ち遠しい怪作です。人にオススメするのは難しいところもありますが、新しい扉を開くという意味でも読んで損なし。この話を楽しめる人がローゼンガーテン・サーガに出会えることを祈ります。