■全店舗閉店して会社を生産することにしました。
〜コロナで全店舗閉店、事業清算、再出発を選んだ社長の話〜
著 : 福井寿和
◎所感
福井氏は、飲食店を5店舗経営していたが、2020年5月上旬に倒産することを決めた。
これの本では、福井氏が会社を設立しようと思う前のお話〜コロナが始まり売上が落ち始め
...続きを読むる〜会社を清算するための様々な苦悩・葛藤が数値付きで生々しく書かれている。
福井氏は、会社に体力があるうちに倒産を決意した。それは従業員に十分な手当を払って倒産し、不動産や銀行などの取引先への被害も最小限に抑える英断だった。
この本は悲観的に終わる本ではなく、早く見切りをつけたからこそできたこと、倒産は悪ではなく一つの手段であることを語っている。
コロナ時代を表現した歴史に残る本だと思う。
福井氏が倒産を決めてから1年以上経っているが、コロナウイルスは未だ終息の目処が立つどころか拡大している。これは誰も予測できなかったことだ。倒産を経験しても、だからこそ前向きに次のステップに進んでいる福井氏の姿は、現在の多くの飲食店経営者の励みになると思った。