前野ひろみちの作品一覧

「前野ひろみち」の「満月と近鉄」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 満月と近鉄

    満月と近鉄

    小説・文芸

    3.9
    1巻715円 (税込)
    小説家を志して実家を飛び出し、生駒山麓のアパートに籠もっていた「私」は寺の参道で謎めいた女性に出会う。その女性は万巻の書物に囲まれて暮らしていたが、厳しい読み手でもあった。私は彼女に認められたい一心で小説を書き続けるが……(表題作)。斑鳩の里に現れたひとりの青年、ベトナム戦争からの帰還兵ランボーは、己を戦場へ押しやった蘇我氏への復讐を胸に秘めていた(「ランボー怒りの改新」)。奈良を舞台に繰り広げられるロマンと奇想に満ちた4篇。本書を発表したのち沈黙を続ける鬼才の唯一の著作。仁木英之による解説、森見登美彦との対談を収録。(『ランボー怒りの改新』改題)

ユーザーレビュー

  • 満月と近鉄

    Posted by ブクログ

    面白かった!!!
    タイトルの近鉄の文字と電車、そして鹿のイラストをみて
    奈良〜〜と心で叫びながら、装丁買いした。
    奈良、奈良出身ではないが
    和歌山(紀北)出身で、小学生の頃から
    学校の遠足やプライベートでも奈良に行くことが多く、
    フィールドワークも奈良京都が拠点だった。
    成長してからも、やはり奈良に行くことが多かった。
    五条付近に在住していた期間もあり、
    なんか、小説も奈良京都和歌山が題材になっていると、
    読まずにはおれない。
    そんなことはさておき、
    短編を苦手とする私も、これは唸るおもろさ。
    なんやろ、ずるいわ、やられたわ、、。
    佐伯さん、かっけぇ。
    愛しきアホ具合とか、
    佐伯さんの形の「穴ぼこ」とか
    そこに、すぽん!とか、良い!!
    1993年から現在に、そして近鉄と満月。
    ランボーとかもう、やばすぎる。
    なんも実物の描写ないのに、奈良漬食いたくなるし(笑)
    二木氏解説はラノベ並みの異世界ドラマで、
    森見氏との対談まで!!
    久々に自分の本出会い運に感謝した1作でした。

    0
    2026年06月30日
  • 満月と近鉄

    Posted by ブクログ

    知らない作家。
    「ランボーと怒りの改新」を筆頭にとにかくひらめきに満ちた作品集。万城目学とは違った、垢抜けた感じがないところが逆に良い。
    とにかく一気読みした。

    0
    2023年07月24日
  • 満月と近鉄

    Posted by ブクログ

    ランボー怒りの改新、ぶっ飛びすぎてて度肝を抜かれた。ナラビアンナイトも小気味よい。なまじ奈良の地理がわかるだけに、楽しさも倍増。生駒に行きたくなった。

    0
    2022年11月07日
  • 満月と近鉄

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ――

     きんてつ、の発音よ。


     だいたい大きな駅のあたまには「近鉄」と付いているんだけれど、概ね主要な街ではその「近鉄」は発音されないで、逆にJRの方にわざわざ付いてない「JR」ってー冠詞を付けるのが習わしになっている。子供のころからそのことに疑問を感じていたオレは多分根っからの体制派なんだろう。



     いやー、傑作である。ちょっと奈良について調べる機会があったのでここぞとばかりに読んでみたのだけれど、ほんとに。
     モチーフの使いかたも、削り出しの方法も見せかたも抜群で、技術的なのは間違いないのだけれど…それ以上にちょっとしたワーディングとか、展開のさせかたとか言葉の飛躍がすっぽりとハマって、「やられた!」という感じ。
     いちばん最初にぐっと掴まれたのは、

    “ 「告白して、それでどうすんの?」と僕は言った。
      「知らんけど……」
      「知らんのに告白するんか?」 ”

     この会話。これだけで、一瞬で片田舎の中高一貫に通っていた頃に引き戻されてしまった。びっくり。遠足のしおりを鹿に食べられたあの頃。もうほんとに、やられた! である。



     しかし圧巻はなんといっても「ランボー怒りの改新」。これはすごい。こんなに好きなものばっかりを口の中に詰め込まれたのは久しぶり。確かに冒頭の一編を読んで「夜は短いのか?!」って感じがあったけれど、本格的に蓋を開けたら爆発した。なんとなく、誤解してましたすみません、と思いました。どっちに対しても済みません。
     こういう、本来組み合わせられないものが渾然一体とひとつになって、わけのわからない強大なパワーを発しながら、その中心はちゃんと真っ直ぐ飛んでいる物語というのがたまらなく好きなのです。タイトル見てまさかと思うんだけれど、ランボーは90年代以前の生まれならきっと皆知っているあのランボーだし、改新は小学校で習うあの改新です。同居することになって、ランボーと改新がいちばんびっくりしてると思います。
     まじで奈良に遠足とか修学旅行で行く中学生高校生は必携。奈良中の鹿がお腹いっぱいになることでしょう。
     単行本のときは表題作だったというのも頷ける。今回「満月と近鉄」を表題に持ってきたのは正解だと思うけど。なんていうか、表紙とか背表紙の面構え的にねぇ?(笑


     これは悔しいけど、このひとの作品は他に読めないというのも含めて☆5。つまり新作が出たら下がります。多分それも面白いからね!

    0
    2021年08月19日
  • 満月と近鉄

    Posted by ブクログ

    けっさく!

    奈良舞台の話を探して見つけたけど、
    こんなに貴重な本だとは…
    繋がり方と最後の締め方が好み。

    作者も自認してるし対談もしてるので、言うまでもなく森見さんワールドに近しいのだけど、
    何というか豪快な感じ。

    甘樫丘やら飛鳥寺やら、行っておいてよかったー!
    奈良公園も改めて行かねば。
    万葉の歌と植物も。

    0
    2021年04月30日

新規会員限定 70%OFFクーポン 今すぐGET