筑紫申真の作品一覧

「筑紫申真」の「日本の神話」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 日本の神話
    3.0
    1巻1,210円 (税込)
    古代日本においては、統治の正統性を確立するために、征服した部族が、征服された側の神話を、自らの神話に取り込んだ。そうして出来上がったのが天皇家の神話、記紀神話である。記紀神話の成立にあたっては、天皇家に征服された伊勢の豪族、度会氏、宇治土公氏がすすんで協力した。その結果、伊勢地方の太陽神であったアマテラスが万世一系の祖先神となる。しかしなぜ単なる一地方神が皇祖神に選ばれたのか?それはアマテラスが、日本人にとって最も当たり前で受け入れやすいタイプの神だったからだ。国家統治のために創り上げられた神話を元の地方神話に解体し、日本の神の原初の姿を取り出して見せた、画期的な研究。

ユーザーレビュー

  • 日本の神話

    Posted by ブクログ

    1964年に出版。この文庫は2019年11月。
    50年以上前に出版された本ではあるけれど、「アマテラスの誕生」は、教えれられることが多かったので、著者の名前を見て購入。

    折口信夫の民俗学の系譜の人。
    中沢新一「古代から来た未来人 折口信夫」にも柳田国男も折口も古代には異界は水平方向に、つまり海の彼方にあると信じていたとあったが、本書では伊勢の海辺の神が、やがて天の神に変じ、川上の神として降りてくる神となる推移が具体的に述べられている。
    川ばたの「ゆかわだな」に「たなばたつめ」を住まわせて、神を水流から救い上げていたというのは、折口の“たなばた”の展開。伊勢の神や京都の賀茂の神と貴船社との関係

    0
    2020年05月04日

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