仏教の聖典を紐解くと、仏教の本質が見えてくる。
日本人のイメージする「悟りを目指す教え」とは正反対の、危険なまでの人間ドラマ。
仏教の聖典から読み解く仏教の本質の本……。と言うと高尚に聞こえますが、スキャンダルやエログロ系事件の歴史に偏った、ブッダの教えと仏教の原点を書いた本です。率直に言ってし
...続きを読むまえば宗教系の書籍の中では悪趣味寄りかな。
通常の性交はもとより言葉によるセクハラ、獣姦、屍姦まで偏執的なほど細かく戒めているという『律蔵』(修行者の生活規則を載せたもの)。そんな戒律が出来るに至った逸話などが語られています。肉欲に振り回され、苦しむ修行者のなんと多い事か。さすが三大欲求の一つなだけありますね。まあ、あまり厳しくしすぎると余計性犯罪が増えるとも聞きます(諸説あり)し。
それにしても、ブッダが伝える仏教と日本で認識している仏教が全く違う。作中で「仏教はインドから中国に来て90度曲がり、日本でさらに90度曲がった」という小室直樹先生という社会学者さんの名言(?)が紹介されていますが、正にその通り。さすがの魔改造日本って感じです。