作品一覧

  • 少女だった私に起きた、電車のなかでのすべてについて
    4.3
    つまり、誰も私を助けてくれない。 これが今、12歳の女子中学生である私の生活。 痴漢と対峙するのは、いつもひとりだ。 6年間、山手線で毎日のように繰り返された痴漢行為。 止まらない暴力、無理解な大人たちが、12歳の少女・クミの絶望を加速させる― 痴漢被害者による実体験を基にした私小説。 フランスで刊行され現地で議論を巻き起こした作品が、ついに邦訳。 この被害は、「よくあること」でも「大げさ」でもない。 私たちの日常に潜むグロテスクな事実から目を背けないために、 被害者が語る 絶望と、怒りと、救済の物語。 【目次】 はじめに エマニュエル・アルノー プロローグ 第一章 6月の朝、山手線で 第二章 母 第三章 私は誰かの敵? 第四章 夜道 第五章 ユリ 第六章 「じゃあ、15分」 第七章 救済の計画 第八章 痴漢の手首をつかんで、それから 解説 医学博士 ガダ・アテム 解説 精神保健福祉士 社会福祉士 斉藤章佳 おわりに 佐々木くみ

ユーザーレビュー

  • 少女だった私に起きた、電車のなかでのすべてについて

    Posted by ブクログ

    何年も前に読んで本だけど、いまだに気持ち悪さが鮮明に思い出せる本。
    くみさんが駅員に痴漢されました。って話すシーンが一番嫌い。
    声に出して説明するとなんでもないような、ちょっとしたことに感じられる、この現象はなんなの?
    私もストーカーが居た時に何をされたかを説明する時に同じような現象が起きて悔しかった。

    最低で最悪な本だけど、たくさんの人に読んで欲しい本。
    まじで気持ち悪くて、ストレスめちゃくちゃ溜まる本だけど、とても良い本。

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    2022年05月30日
  • 少女だった私に起きた、電車のなかでのすべてについて

    Posted by ブクログ

    "生まれて初めて自分が性的なターゲットになっていることがわかった途端、言いようのない恐怖が私を襲った。"

    "痴漢問題は、痴漢加害者本人の問題なのだ。"


    ほんの一瞬の出来事でも、そのときの出来事は何年経っても鮮明に思い出せる程、痴漢は被害者にとって一生のトラウマとなる。
    痴漢に対して世間ではまだまだ誤解があり、被害者が泣き寝入りするしかない現状が日本社会には媚びっている。

    加害者が反省していようが、立派な社会人で家庭も持っていようが、関係ない。
    ほんの出来心で、少し触っただけとか言い訳にすらならない。痴漢は立派な犯罪。被害者が感じた恐怖と不快感は一

    0
    2021年02月04日
  • 少女だった私に起きた、電車のなかでのすべてについて

    Posted by ブクログ

    何度も誰かが繰り返したことをもう一度伝えます。この本に書いてあることは全て“日常”で、“普通にあること”です。そんな国が平和なわけはない。フラッシュバックが起こる可能性があります。それくらいリアル。

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    2021年01月11日
  • 少女だった私に起きた、電車のなかでのすべてについて

    Posted by ブクログ

    日本で日々繰り返し起きている「痴漢」の真実を、読んだ人は受け止められるだろうか?

    性犯罪と聞いてどんなイメージが沸き起こるか。多くの人がイメージするそれより、痴漢は軽いイメージになることは間違いないだろう。

    スカートの上からお尻を触られる、手がちょっと胸に触れる、素足を撫でられる…女性の中でもこんな想像で止まっている人がいるのだから、痴漢の被害者になることの少ない男性の想像はもっと拙いはずだ。

    12歳の少女・クミが6年間にわたって受けてきた電車内での痴漢は、そんなぬるい想像を激しく砕く。下着の中に手を入れられ、時には二人同時に前後から痴漢をされる。“世界一安全な国”では日々こんな卑劣な犯

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    2019年12月28日
  • 少女だった私に起きた、電車のなかでのすべてについて

    Posted by ブクログ

    余りにも日常的な犯罪行為である痴漢。だが日本では身近すぎるせいなのか、はたまた性被害を軽く見ているせいか、余りにも痴漢という犯罪行為を低く見積もりすぎている気がしている。その割には男性側は女性による痴漢冤罪を過剰に恐れていて、痴漢冤罪被害から身を守るための対処法だけがネットに溢れすぎている。
    かく言う自分も痴漢冤罪被害を過剰に恐れた男性の一人であり、痴漢冤罪をかけられたらどう対処したらいいのか、とネットで調べていたことがある。
    だが、実際は痴漢冤罪被害は少ない。それより遥かに痴漢被害のほうが多いのだ。

    そんな痴漢の被害に遭った著者が過去の体験を”小説”というかたちで記したのが本書である。
    1

    0
    2024年05月01日

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