作品一覧

  • 昭和なつかし 食の人物誌
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    昭和の時代に活躍した人々の多くは、その子どものころ、戦争による飢え、ないしは飢えに近い体験をしている。だからこそ、めしが食える人間になろうとした一方で、決して、成功体験にあぐらをかくことはなかった。そして、そこには、わけもなく贅沢をする姿や、美食のための美食を追求する気質はみられない。果たして、食を通じて見えてくる、30人の素顔とは。 昭和を生きた人々にとっての食とは、心が安らぐ「食の場」を求めることにあったのではないか。昭和を中心に活躍した著名人30名の生き方と食の結びつきを探る。
  • 文学に描かれた「橋」
    4.0
    1巻770円 (税込)
    これまでに著者が読んできた詩歌、小説、随筆、折にふれて見てきた絵画などを通じて、「橋」の記憶を掘り起こしつつ、人々にとって「橋」とはどのようなものだったのかを描く。

ユーザーレビュー

  • 文学に描かれた「橋」

    Posted by ブクログ

     橋という素材を中心に古典から現代文学、その中には海外の文学を含む作品を見渡したエッセイである。橋は異郷との境界にあり、それを結ぶ施設である。だから、そこを渡るときに起きる緊張感とか、逆に脱力感といったものは文学の素材になりやすい。
     本書は筆者の読書歴に基づき、文学の中で橋がどのように捉えられているのかを綴ったものであり、本書自体も筆者の橋に対する概念を綴ったもので、読者にとっては重層的に橋とは何かを考えさせるようになっている。
     私は橋が人工的な越境手段であることに以前から興味を持っていた。橋を架けるということは異郷に向かう努力と願望の象徴であり、架橋によって果たされる利益もあれば、逆に不

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    2024年12月28日

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