中山ゆかりの作品一覧
「中山ゆかり」の「色のコードを読む」「細部から読みとく西洋美術」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
「中山ゆかり」の「色のコードを読む」「細部から読みとく西洋美術」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
小説・文芸
ビジネス・実用
ビジネス・実用
ビジネス・実用
ビジネス・実用
Posted by ブクログ
この本のタイトルを見たときに、そもそもヘレンケラーについて自分が知っていることは何か。
そして、優しいタッチで描かれたイラストなのにも関わらず、なぜ「怒りと愛を込めた手紙」というタイトルなのだろうという疑問が浮かんだ。
幼少期からほとんど目が見えない障害を抱えた著者は、「どうしてヘレンケラーのようになれないの」という言葉に悩まされ続けた。
まるで神話のように語り継がれる、ヘレンケラーのエピソードを、多くの文献と想像力で、生き生きとした、1人の人間としてのヘレンケラーへと変えようとする試みは、こうしたことがきっかけに生まれたそう。
全ての物語がそうである、とは言いきれないが、物語としての重要な要素である、「わかりやすさ」が、かえって人間性を失わせることにつながっているのかもしれない。
そうした意味では、文献を参考にし、ときには想像力で補い、エピソードを広げようとする著者の試みは、物語にする流れの真逆を行くもののように思えた(現に、性に関することにもあえて触れていた)。
生き生きとした文章で、まるで自分がその場にいるような気にさせられた。
食べ物の匂いや、肌の質感、喧騒まで、本の中にでてくる多彩な表現を前にして、五感を研ぎ澄ませながら、読むことをお勧めします。
Posted by ブクログ
著者のフィリップ・フックはサザビーズの取締役を務めており、アート業界で40年のキャリアを持つという人物だ(サザビーズのウェブサイトには彼の略歴が載っている)。これまでにも何冊か美術にまつわる本を書いていて、何冊かは邦訳も出ている(同じ訳者による『印象派はこうして世界を征服した』(白水社)や、意外なところでは『灰の中の名画』という推理小説もある)。
本書でフックが論じているトピックはとても幅広い。ただし、本書に一貫して流れているテーマというものはある。「何が絵画の価格を高めるのか?」という疑問に対する答え――著者の40年にわたるアート業界での経験に裏打ちされた答えが、本書の大きな柱だ。邦訳に付けられた副題「競売人が明かす美とお金の物語」は、この本の内容をとてもよく表している(原書には「アートの世界の一から十まで」という副題が付いている)。
本書はボリュームがある本て、手に取るとずっしりと重さを感じる。でも、気軽にどんどん読み進められるのはフックの語り口の軽妙さのおかげだろう。5章の「用語集」はフックによるアート版「悪魔の辞典」で、読んでいて思わず笑ってしまう。絵画(やお金)にまつわるウンチクのような話も多く、本を読み終えた後にはきっと、誰かに内容を話したくなるに違いない。「絵を見る時には描かれた人物の口もとに注意するといいよ。口もとに笑みがあるかどうかで値段が何倍も変わってくるからね」。
個人的にオークションの関心があるため、オークション会社が採用していた(今もしている?)という「(売値)保証」「取消不能の入札」の2つの仕組みが興味深かった。