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「津田」の「きみの存在を意識する」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
小説・文芸
Posted by ブクログ
あなたは、「きみ」の存在を意識しているだろうか
読むのが苦手なひすい。書くことが苦手な心桜。女にも男にも分られたくない理幹。養育里親の養子となった拓真。過食ぎみの小晴。化学物質過敏症の留美名……。周囲から理解されにくい困りごとを抱えた中学生たちの苦しみと希望を描く連作短編集。あなた自身の中にも、あなたの周囲の人の中にも、彼らと似た部分があるかもしれない。「怠けている」「わがままだ」と決めつけず、「きみ」の存在を意識し合えたら、どんな世界になるだろう。
「あの子がそんなふうに困っていたなんて、全然気づかなかった。なんていう大人にはならないよ。」
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ある6年生の2学期ベスト本。この本の中では、中学2年生たちが深く深く悩んでいる姿が描かれていて、読んでいると辛くなるシーンが多い。しかし、さまざまな困りごとや苦しみを抱えた人がいるということに、共感しながら気づくことができる。6年生になると、こうした本をベスト本に選ぶ子がいるんだなと驚いた。気軽には勧められない作品だけど、こうした作品を必要としていたり、知れてよかったと思ったりする子もいるんだな。読んでみてよかった。
お話ごとに語り手が変わることで、それぞれの子の抱える苦しみも、その苦しみが周囲に理解されないもどかしさもよく伝わってくる。「困りごと」を抱えている「きみ」の存在を意識することが、「双方向の配慮」への第一歩なんだなというメッセージを受け取ったように思う。
困っている様子のリアルな描写がすごいな、勉強になるなあと思いながら読んだが、あとがきで、作者自身がひすいでもあり、心桜でもあり、留美名でもあると知り、納得した。