作品一覧

  • 日韓の断層
    3.5
    1巻935円 (税込)
    竹島、慰安婦、徴用工、レーダー照射――。戦後70年かけて構築された日韓関係が相次ぐ韓国の判断によって脆弱になってしまっています。なぜこのような状況になってしまったのでしょうか? 本書は、ソウル支局長として文在寅政権の誕生を見、帰国後は韓国担当編集委員としてウォッチし続けてきた記者が、複雑に絡み合った日韓関係を実体験と最新の政治経済情勢に基づいて読み解くもの。 保守系政党は相次ぐ失策によって当分政権に復活することは期待できません。日本は文政権と同様のリベラル政権と10年近くつきあうことになります。それだけに彼らの考えをきちんと理解することが欠かせません。 日韓関係がもつれてしまった背景を理解するためには、歴史的な要因と文在寅政権の判断とに分けて構造的にとらえる必要があります。例えば、現在韓国政治においては反日の傾向が強いのですが、それを引っぱっているのは、かつて「386」世代と言われ、今、「586」世代と言われている世代です。「586」世代とは、今、50代で、80年代に学生運動を経験し、60年代に生まれた世代です。 一方経済面では、文在寅政権は最低賃金引き上げなどの政権公約実施によってかえって経済状況を悪化させてしまい、国民の不満の鉾先を反日に向けてやり過ごそうとしている面もあります。 個々の韓国人を見ると親日的であり、日本人も韓国で暮らして不快な思いをした人はほとんどいません。そんな人々がどこで反日のスイッチが入ってしまうのか、それをどのように乗り越えていくべきかについても本書は突き詰めます。
  • 日韓の決断
    -
    1巻1,100円 (税込)
    《日韓の地殻変動を読み解く》 韓国では2022年5月に尹錫悦大統領が就任し、革新から保守に政権が交代した。尹政権は、それまでの文在寅前政権の対日政策を刷新。「国交樹立以降で最悪の状態」の改善に動き、2023年3月には訪日、5月には岸田首相が訪韓するなど、12年ぶりにシャトル外交が復活した。急速な関係改善の背後にどのような変化があるのか。『日韓の断層』で両国の亀裂の深みに迫った著者が、尹政権の誕生1年を機に、韓国で静かに進む地殻変動と日韓関係の今後を探る。 《今度の韓国は本当に信じられるのか――》 「どうせ韓国は変わらない」「2度とだまされるな」。それまで日本の国会議員や官僚らから何度も聞いた声だ。日本社会を久しく覆ってきた隣国への冷ややかな空気は、日本を「加害者」から「自由を守るために共に力を合わせるパートナー」と新たに位置づけた1人の大統領の登場でやわらぎ、岸田首相も韓国で次々と下される対日政策の決断に呼応した。(中略) 本書は「最悪」と評される日韓関係を転換させた政治決断の舞台裏を明らかにするとともに、日本からは見えにくい韓国社会の底流と新しいステージに入った「日韓関係2.0」の構造を解き明かす。(「まえがき」より)

ユーザーレビュー

  • 日韓の断層

    Posted by ブクログ

    前職で、しばらく韓国株の担当をしていたことがある。
    正確には韓台豪新の担当だったが、豪新なんて特に動きもないので、もっぱら韓台、とりわけ韓国のいくつかの財閥企業の分析が主だった。
    多いときは、ほぼ月イチのペースで訪韓していた。羽田-金浦のアシアナ便で、機内で出るキムチにも自然と慣れた。
    まだアナリストとしても駆け出しのころで、最初にこんな地域を担当したせいか、どうも自分の相場観みたいなものは相当歪んで育ってしまったように思う。
    グローバル株式を見るならまずは米国だろうし、そもそも日本人なのだから日本株から入って良さそうなものだが、新人である自分の人事を自分で決められるわけもなく。
    ただ、日本株

    0
    2019年09月26日
  • 日韓の断層

    Posted by ブクログ

     韓国には「国民情緒法」と呼ばれる法律がある、と言われているらしい。(実際にあるわけではない) 目に見えない「情」が法律や条約を超越する。韓国の大統領がよく口にする「国民感情として受け入れられない」というあれだ。 

     日本人は法律を遵守するのが当たり前だと考えるが、韓国人は法律が間違っていたらどんどん変えて行くべきだと考える。軍事政権の悪弊の記憶がまだ残り、保守と革新の政権交代がよく起こる韓国は、前の政権が結んだ条約は非難の対象となることがある。だから国としての一貫性がない。大統領の権限が大きくて、議会の力が弱い。だから政権交代すると、大統領が自殺したり、投獄されたりする。汚職うんぬんという

    0
    2019年08月04日
  • 日韓の断層

    Posted by ブクログ

    あまり目新しいことはない。
     が。

    こういう本で、まず日本が知恵を出すべき的な意見になるのは、全く理解できない。

    まず、日本は過去を事実に基づいて検証すべきだし、あらゆることはそれを前提に理解、検討すべきではないのか。

    なんで、厨二病なんだから大人になってあげないとなんて言えるのかさっぱり判らない。
    対等な国としての関係が結べなかったらか、あんなことになったんやろうと。

    0
    2019年10月09日
  • 日韓の断層

    Posted by ブクログ

    それぞれの国には、違った国民性や文化・習俗がある事は頭ではわかっていたが、本書でお隣の韓国の内情を詳細に知れば知るほどやるせなさを感じる思いを持った。
    政治や外交に「やるせなさ」とは不似合いの感想とは思うが、どうしたらいいのかと途方に暮れる思いを抱いたからだ。
    何事も知ることから始まるわけだから本書の内容が日本で広く知られることが重要とは思うが、しかしなんとも読後感が良くない。根本的な解決策が見つからないことによるものだろう。
    ともあれ、隣国を深く知ることはどんなに異論があろうとも良い事であるし必要な事だと自分に言い聞かせながら読み終えた。

    0
    2019年09月22日

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