作品一覧

  • 金融庁2.0
    3.0
    1巻1,760円 (税込)
    旧大蔵省から金融監督部門が分離独立してから20年の節目に当たる2018年7月、 金融庁が初めて組織を刷新した。 新しい陣立てに込められた狙いはグローバルで複雑な現代の金融ビジネスに追い付き、 ITとの垣根が消える近未来に備える体制づくりだ。 地銀をはじめとする既存金融機関を、新しい金融庁はどう見ているのか。 「金融庁検査マニュアル」が廃止されたあと、検査のあり方はどうなるのか 本当に、金融庁は仮想通貨・フィンテック時代に対応できるのか。 10年以上同庁の取材にあたってきた日経のコメンテーターと経済部記者が、 正解の見えない模索を続ける金融行政の現場のここまでを検証し、 次の展開と課題を示す。 ◎金融庁1.0 不良債権処理という最大の課題を解決するため、 厳格な審査で金融機関を追い込む役割を担う ↓ ◎金融庁2.0 仮想通貨が登場し、IT系スタートアップをはじめさまざまなディスラプターが 跋扈する時代にあった「規制のあり方」を考える
  • 地銀改革史 回転ドアで見た金融自由化、金融庁、そして将来
    5.0
    1巻3,630円 (税込)
    ■80年代金融自由化からバブル崩壊を経て、恐怖の金融庁検査、対話型への転換、地域金融の再定義まで、40年間にわたる地銀史をキーパーソン二人が明かす。 ■一人は大蔵省の護送船団行政の原体験をもち、金融庁長官として「金融処分庁」から「金融育成庁」への大転換を実行した遠藤俊英。もう一人は、広島銀行に30年勤務したのちに金融庁に転じ、歴代長官を支えた日下智晴。役所と銀行の生々しい現場体験をもとに、地銀と行政の実相を描く異色の金融史。 ■専門人材不足だった大蔵省、金融自由化に翻弄された地域金融、恐怖と混乱をもたらした金融検査、歴代長官の金融行政の舵取り――当事者ならではの視点で率直に語る。

ユーザーレビュー

  • 地銀改革史 回転ドアで見た金融自由化、金融庁、そして将来

    Posted by ブクログ

    金融自由化から金融庁による厳格な検査、そして対話型行政への転換まで、地銀改革の40年を描いた一冊。著者が「行政」と「現場」双方の立場を経験しているため、制度の意図と現場の実感のギャップが生々しく伝わってくる。

    特に、金融検査マニュアルが現場の融資実務に与えた影響や、「短コロ」ができなくなった弊害についての指摘は印象に残った。行政の方針が必ずしも現場の信用創造機能と一致しない現実は、金融機関に身を置く者として共感する部分が多い。

    同時に、「処分庁」から「育成庁」、そして「共創」への転換は、行政と地銀がともに地域経済を支えるための方向性として重要だと感じた。日々の業務でも、制度の背景や意図を踏

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    2025年08月16日
  • 地銀改革史 回転ドアで見た金融自由化、金融庁、そして将来

    Posted by ブクログ

    政治家、官僚(一部の学者)は無謬性の呪縛に取り憑かれている。彼らは誤りを認めることができないので、間違った政策であっても延々と継続されてしまう。
    バブル崩壊後の日本の凋落ぶりから、私は上記のような思いを持っている。そこで本書である。
    元金融庁長官の遠藤氏が「在任時の苦悩を実に率直に述べておられる」ので驚いた。退官後ではあるが、所属官庁の政策について批判的に語る姿勢は尊敬に値する。
    大手地銀の広島銀行から金融庁に転じた日下氏の双方向の視点も参考になるし、金融エディター玉木氏の見解も妙な偏りがなく公正なものだと感じた。
    読者を選ぶ書籍だが、金融業界、特に地域金融機関に勤務しているなら読む価値はある

    0
    2024年02月19日
  • 地銀改革史 回転ドアで見た金融自由化、金融庁、そして将来

    Posted by ブクログ

    金融検査マニュアルの弊害と地方活性化に関する事例が学べる。
    地銀の歴史、行動意識、文化についても分かりやすい文章で書かれている。
    保証会社に勤めている人は読んだほうが良い。

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    2023年12月02日
  • 地銀改革史 回転ドアで見た金融自由化、金融庁、そして将来

    Posted by ブクログ

    検査マニュアルの最大の問題は、「短コロ」ができなくなったことだというのが、本書を執筆した金融庁関係者の認識らしい。
    これには驚いた。
    手形貸付を減らして当座貸越を増やせば条件変更で不良債権扱いの疑義は生じないはずだが、現実には手形貸付は減り、証書貸付が増えた。それがなぜだか著者には見当がつかないだろう。
    ちなみに、検査マニュアルの廃止は国際的な償却引当ルールの厳格化に平仄をあわせることが目的であって、国内金融の円滑化は建前の目的にすぎない。

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    2023年11月18日
  • 地銀改革史 回転ドアで見た金融自由化、金融庁、そして将来

    Posted by ブクログ

    地銀改革史 回転ドアで見た金融自由化、金融庁、そして将来
    著:遠藤俊英, 日下智晴、玉木淳

    本書は、立場は違うものの、地方銀行、地域金融行政に長く関わった3人の合作である。そして金融庁と地銀の両方の支店で立体的に描かれている。

    地銀改革史は裏を返せば、金融庁自身の改革史でもある。相互不信に陥った地銀との関係を修復し、どうすれば信頼関係を取り戻すことができるのか。相互に運命共同体になることで地銀経済を活性化させる共通価値を創造できないのか。金融処分庁から金融育成庁への転換を思考した遠藤氏、地銀から金融庁に身を移した日下氏の思考回路を綴ることで、地銀改革の意味を映し出しながら表現している。

    0
    2023年10月30日

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