作品一覧

  • キリシタン教会と本能寺の変
    3.0
    1巻990円 (税込)
    日本史史上最大の注目を集める「本能寺の変」。その基礎史料の一つ、ルイス・フロイスがイエズス会に送った報告書「一五八二年の日本年報の補遺」は、長年、その信憑性が疑われてきた。本能寺の変が起きた当時、フロイスは九州・口之津にいたからだ。  本書は、キリシタン史研究の第一人者である著者が、イエズス会所蔵のフロイス直筆の原典にあたることで見えてきた、史料の本当の執筆者、そして光秀の意外な素顔に迫る。  これまで指摘されていた、一つの文書であるにもかかわらず光秀の評価が混乱していた理由、日本史の史料には見られない記述の信憑性の高さを、史料をていねいに紹介しながら明らかにする。初のフロイス手書き原典から訳した「一五八二年の日本年報の補遺(改題:信長の死について)」も全収録! [目 次] 第一章 信長とキリシタン宣教師 第二章 報告書「信長の死について」の成立 第三章 キリシタン史料から本能寺の変をたどる 第四章 光秀の意図 史料編 完訳・ルイス・フロイス「信長の死について」
  • 韓国とキリスト教 いかにして“国家的宗教”になりえたか
    3.9
    宗教人口の過半数を、キリスト教信者が占める韓国。教派間の拡大競争は、大統領選挙の動向や、北朝鮮支援事業に強い影響を及ぼす一方、しばしばカルトや他宗教との衝突といった社会問題を引き起こしている。本書は、一八世紀以降の朝鮮半島における受難の布教開始から、世界最大の教会を首都ソウルに置くにいたった現在までを追い、日本では報じられなかった韓国社会の実情と問題を解き明かす一冊である。

ユーザーレビュー

  • 韓国とキリスト教 いかにして“国家的宗教”になりえたか

    Posted by ブクログ

    以前からなぜ韓国にクリスチャンが多いのか、それも近代以降になぜ急激に増えたのか不思議に思っていたが、これを読んで腑に落ちた。

    やはり近代以降の大きな戦争(第一次、第二次世界大戦、朝鮮戦争)が大きな影響を及ぼしているようだ。生死を分けるような極限状態の中で人々は信仰に拠り所を求めるしかなかったのだろう。

    また抗日運動家の多くがクリスチャンであったこと、その中から多くの政治家が排出され、大統領の多くがクリスチャンであったことからキリスト教が政府の庇護も受けていたことも大きい。

    神学的特徴として現世利益が挙げられるようだが、この事自体は私は必ずしも悪いことだとは思わない。生きた信仰に繋がってい

    0
    2023年06月04日
  • 韓国とキリスト教 いかにして“国家的宗教”になりえたか

    Posted by ブクログ

    筆者らが言うとおりその存在感のわりには類書が少ないジャンルなので大変ためになった
    丹念に調査なされていて頭が下がるが、まだ全体的に網羅されてない内容もありそうなので、続編を期待したいところです

    0
    2014年05月30日
  • 韓国とキリスト教 いかにして“国家的宗教”になりえたか

    Posted by ブクログ

    「韓国はキリスト教徒が多い」程度の認識しか持っていなかった自分にとっては非常にありがたい一冊。
    現状とその問題だけを知るならばさらっと第1章と第5章だけ読んでもいいのではないか。

    0
    2013年03月02日
  • 韓国とキリスト教 いかにして“国家的宗教”になりえたか

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    【87冊目】韓国のキリスト教徒は、プロテスタントとカトリック合わせて全人口の29.2%もいるらしい。日本では1%前後だからかなり多いことが分かる。

    韓国教会の主な特徴は、大型教会主義と個別教会主義、社会問題への関心の低さといったものが挙げられていた。なるほど。

    昔から、なぜ統一教会が韓国発で、しかも日本やアメリカで問題になったのかよく分からなかったけど、この本読んでかなりクリアになった。

    それから、同じ東北アジアにありながら、なぜ日本では浸透しているとは言い難いキリスト教が韓国に馴染んだのかも歴史的に整理されていて、大変読みやすかった。この点、詳述されていない問題として、祖先崇拝が韓国キ

    0
    2012年12月02日
  • 韓国とキリスト教 いかにして“国家的宗教”になりえたか

    Posted by ブクログ

    表題通り、韓国(朝鮮)とキリスト教の関わりを
    歴史的に振り返りつつ民族性や現代の問題等について解説した本。
    ページ数こそ少ないがよくまとめられており分かりやすい。
    日清日露戦争を経て勢力を広げたキリスト教が
    日本の植民地時代に社会的支柱となり、独立後には
    アメリカの影響のもと信者を増やしてゆく流れには成程と感じた。

    0
    2012年10月06日

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