はじめて「ボランティア」「途上国」などを題材とした本を読んだ。
今まで世界各地で起こる戦争や暴動を映像で見たり、貧困で苦しんでいる国がある話などを聞いたりしたとき、常に「どうすればみんなが平和に暮らせるのだろう」と考えていた。
考えるのだが、結局は「自分一人の力なんて無に等しいだろうし、そんな大き
...続きを読むな問題に対しては何も出来ない」と決めつけていた。
しかし、この本を読んで考え方が大きく変わった。
また、自分の考え方が大きくずれていたことに気付くことで、新たな視点・視野、考え方を持つことができた。
そのように自分自身の心境が変わり、興味を持った点を2つ挙げてみる。
一点目
まず、自分のような学生でもこのような問題に取り組み、少しでも社会に影響を与えることが可能な方法があると知ったこと。
それが本書にも多く書かれている「伝える」「広める」ということ。
また、自分には短期的なものの見かた・考えかたしかなく、長期的に物事を捉える力が欠けていた。
戦争や貧困などの大きな問題は短期的に解決することは難しく、長期的に取り組んでいく必要がある。
その中で「伝える」「広める」という行動は多くの人の関心を向上させることに繋がり、長期的に見てそれらの深刻な問題に対し間接的に影響を与えていくことができる。
それを振り返って今の自分が出来ることをこれから考えてみたい。
この本を友人に薦める、チャリティに参加する、現地を訪れてみる。
今まで自分の中に無かった道が新しく開かれたことを感じている。
二点目
石松さんが小学校のみならず、診療所までも建設することができたのは、石松さんが多くの強力なコミュニティに属していたから、ということ。
カンボジアの在日大使やNPO・NGO法人の方々、現地にいるPさんにサークルのメンバーなどのコミュニティの多大なる協力や支えがあったからこそ、ここまでの結果を導くことができたのだろう。
では、なぜ石松さんはそのような数多くの強力なコミュニティに属することができていたのか?
であるが、
それは石松さんには強い情熱と根気強さが融合したようなズバ抜けた「行動力」を持っていたからだと思う。
本人は本の中で「行動力だけが取り柄の僕は…」と軽く言っているが、その「行動力」こそ、自分を含め多くの人が持っていないモノではないだろうか。
最近、「社会人になるにあたっての心構え」をテキストを用いて学ぶ機会があった。
その中に「ネットワークを築く大切さ」というテーマが存在していた。
その内容は、
*ネットワークを築くことで他人の持っている情報を自分の知識にできるメリットがある。
*良い仕事をしようとして自ら積極的に周囲へアプローチして自然と出来上がるネットワークでは、良いアドバイスや協力を得ることができる
と書いてあった。
まさに石松さんはその通りの結果を得ているではないか。
一個人の力では達成が困難なことでも、強靭なネットワークを築きあげ、同じ情熱を持った仲間、さらにはそれらを取り巻く周囲の人々とも手を取り合えば、きっと達成できる。
これから社会に出るにあたり、非常に重要な教訓をこの本から学ばせて頂いた。
「行動力」。
これからの人生、情熱をもってこれを意識するかしないかで大きく変わってくるだろう。
✓活動の意義を見つめなおす。なぜそれが必要なのか
✓現場主義 ネットの情報だけでなく、肌で感じる重要性
✓チャリティイベントにしてはチャラい?けど普通の大学生にチャリティを知ってもらう第一歩はこれでいい
✓ボランティアを「する」ではなく「広める」
✓発展途上国をきれいな服着て豪華な車で訪問する芸能人。現地の人の目線になってない
✓崇高な理想のために生きる人。利己的な人。出会って人がどちらの人なのか見極める力
✓コミュニティの力。情熱をもって行動できるか。粘り強さ。
✓みんなでつくる大切さ。ただ資本を持ってきて「はい。援助です。」では意味がない。
✓先進国の開発援助が「金を渡すだけの支援」と言われるのはこのせい。
✓一人じゃ無理でも1000人になれば社会をうごかせる
✓日本には日本のペース。カンボジアにはカンボジアのペース。自分の考えを押し付けない。
✓「伝える」ことでそれぞれの心の中に「チャリティ」「途上国支援」というキーワードの種を植える。そういう人を増やすことが長期的には社会におけるチャリティに対する関心を向上させ、間接的に途上国支援の活性化につながる。