プロフィール

  • 作者名:ヨルゲン・ランダース(ヨルゲンランダース)
  • 性別:男性
  • 生年月日:1945年
  • 職業:大学教授

オスロ大学卒。マサチューセッツ工科大学院スローン校 博士号を習得。著書に『2052 今後40年のグローバル予測』、『成長の限界 人類の選択』、『限界を超えて』などがある。

作品一覧

  • 成長の限界 人類の選択

    成長の限界 人類の選択

    ビジネス・実用

    4.3
    1巻2,640円 (税込)
    地球の温暖化はすでに限界を超え、崩壊への予兆が見え始めた。世界を震撼させた「成長の限界」が最新データをもとに、未来への最後の選択を迫る。最新データが描き出す崩壊の予兆と再生のシナリオ。
  • 2052 今後40年のグローバル予測

    2052

    ビジネス・実用

    3.7
    1巻2,420円 (税込)
    世界の人々に重大な警告を与えた『成長の限界ローマ・クラブ「人類の危機」レポート』を受け継ぎ、21世紀の警告書として改めて問い直したものです。 『成長の限界』(1972年)では、人類は地球の物理的限界にどのように適応するかという壮大な問いに取り組み、資源枯渇や持続可能性、温室効果ガスの弊害について、世界が真剣に考え始めるきっかけを作りました。 本書『2052』は『成長の限界』から40年が過ぎた今、持続不可能な方向に進んでいる地球に対して、人類がどんなアクションをとっていくのか(あるいはとらないのか)、経済、環境、エネルギー、政治など30以上の分野にわたる世界のキーパーソンの観測を踏まえて、今後の40年間の予測を取りまとめました。

ユーザーレビュー

  • 2052 今後40年のグローバル予測

    Posted by ブクログ

    『私の予測は当たるのだろうか?世界は本当に、その気になればやれることをしないほど愚かなのだろうか?

    すなわち、今後数十年間に発生する気候変動の問題に備えて、資金と人的資源を事前に投入することはできないのだろうか?残念ながら、私の答えは「できない」だ。

    世界は愚かにも、意義のある行動を先延ばしにしてしまう。理由は単純で、世界を動かしている民主主義と資本主義が短期志向だからだ。

    私がこの本を書いたのは、最も可能性の高い世界の未来像を知りたいからだった。そして正確な答えを得るために、極めて精緻に、矛盾のないように予測を組み立てた。したがって、残念ながら私の答えは正しいのだろう。』

    40年前の警告を振り返り、現状から組み立てられる予測を元に40年後のありうる未来を論じているので、非常に説得力がある。

    確信の根拠は40年前から分かっていた環境破壊がもたらす持続不可能な世界に、世界はスピードをさほどゆるめることなく進んできたからだ。

    皮肉にも、持続不可能な世界は持続しないので、やってこない。やってくるのは、絶望的な状況の中でも持続していこうとする世界なんだとさ。

    まぁ、もう、無理だな。行くとこまで行くしかないんだな!

    0
    2015年06月02日
  • 2052 今後40年のグローバル予測

    Posted by ブクログ

    1972年ローマ・クラブが公表した「成長の限界」、読んでないが「人は幾何学級数的に増加するが、食料は算術級数的にしか増加しない」というマルサスの人口論がベースなのは何となく知っている。実際にはピークオイルは技術の発展や新しい油田(例えば海底油田)の発見で可採年数が伸び、一方で緑の革命や灌漑面積の増加、遺伝子組換え作物などの技術も有り食料も増産されてきている。成長の限界を作成するのに関わった物理学者のヨルゲン・ランダースが40年後に再度40年後の世界を予想したのが本書だと思ってもらえば良い。基本的には過去40年の変化を下敷きにして、ある程度のイノベーションを織り込んだ予測になっている。

    まず予測の基本となるのは人口動態でここでは人口は約81億で飽和すると見ている。先進国だけではなく発展途上国においても衛生状況の改善による若年死亡率の低下、長寿命化は進んでいて、農村から都市への移住も大きな流れとなっている。農業主体で若年死亡率が高い場合は児童労働が経済的にプラスになり出生率が高くなる。一方で都市で住むのは一人当たりのコストが高くなりがちで、長寿命化し若年死亡率が低下すると教育費の問題も有り少ない子供に高度な教育を受けさせる方が経済的に得になる。日本の少子高齢化は個々人が合理的な行動をとった結果であり、世界がこれから経験する方向でもある。

    過去40年間成長の限界は来なかったが今後40年間はと言うと、未来は暗いが暗すぎはしない。避ける方法は有るが人類は総体として問題の先送りを続けるだろうと言うのが著者の基本的なシナリオになっている。過去40年新しい資源を発見してはいるが地球と言うバランスシートの上では資源は消費され続けており、ストックは減り続けている。例えばシェールガス革命は天然ガスの可採年数を大きく伸ばしたが、中東の在来型天然ガスより安く掘り出せるわけではない。大消費地のアメリカが産地になったためアメリカは大きく恩恵を受けたがいずれは無くなる。最も問題なのは今の所は水だろう。著者はエネルギーが豊富に有れば海水の淡水化や新しい灌漑技術など解決方法は有ると見ているようだがコストが上がることは間違いない。

    気候変動、いわゆる温暖化は進むだろうというのが一つの予測の基本でおそらく今世紀中には2℃ほど気温が上昇する。気候は100kmほど極地に向かって移動し高緯度地域が今より発展し、砂漠はさらに拡がる。これを防ぐには出来るだけ早く二酸化炭素排出量を減らす取り組みをするべきながらおそらく国際的な合意はできず、痛い目に遭った後でより高いコストをかけて対策をすることになるだろうと予測されている。見過ごせないのが海水の酸性化の影響で一番わかりやすい例としてはカルシウムが水に溶けやすくなり、珊瑚礁が死滅する。これはあまり来てほしくない未来だ。

    この本での政治的な決断に関する象徴は「既得権」に有る。民主主義や金融資本主義は短期利益やポピュリズムに流れやすいと言う見立てには賛成で、NIMBY(Not In My Back Yard、日本語で言えば総論賛成の各論反対、「やるのはいいがよそでやってくれ」という素直な感想・・・)が積み重なるとあらゆる所で抵抗勢力という自分の権利(既得権益)を守ろうとする普通の人々が現れる。ここにはもう一つ見えていない世代間闘争が有りNot In My Generationとでも言えば良いのか「やるのはいいが後でやってくれ」と既得権者は本人も気がつかずに言っているに等しい。
    乱獲により魚がいない海はニューファンドランド島のタラが有名で、ウナギもほぼ仲間入りしているがまあそういうことだ、原発の放射能廃棄物も同じ様な問題である。

    結局はGDPが資源を掘り起こしたときにも成長としてカウントされるのが問題なんだろう。持続可能な成長とは良く言う話なのだが持続可能性と成長の二者択一になったときにどうしますかと言うのが本書の質問なのだと思えば方向はあってるはずで、そんなことは起こりえないと言うのも、ただ祈るのも同様に役には立たない。市場経済で無視されている外部コスト(例えば乱獲、天然資源の浪費、環境の悪化、公害などなど)がいずれ対策が必要になったときに思いもよらぬ高コストにならないように早めに手を打つべきだが、おそらく短期利益を追求する政治体制はその決断をしないだろうと予測されている。天然資源のバランスシートとCF(資源フロー?)計算書が必要なんだろう。

    エネルギーに関しては石炭と天然ガス消費が一旦伸びいずれは再生可能エネルギーが主力になると言う見立てだ。風力と太陽光、バイオエタノールが増えるとあるがキーとなるのはスマートグリッドなどの電力網とバッテリーのイノベーションだろう。書いてないけど超伝導送電も必要とされるイノベーションだと思う。食料については牛はあきらめて鶏と養殖魚だが飼料というか水はなかなか解決が難しいように感じる。原発は民衆の反対に会い独裁国家以外は自然に減って行く。

    本書には30本以上のいろいろな未来予測が載っておりこれはどれが正しいと言うものではないのだと思う。こういう予測があるでいいのではないか。全般的な予測の方向はおかしくない。

    本書の予測でどうしても賛成できないのが1点。民主主義の限界を感じているからか中国共産党の効率性というか長期的な計画性を多分に評価し過ぎている。この本ではアメリカ、中国、OECD先進国、BRISE(比較的大きな新興国)、その他の5地域をそれぞれ予測している。中国の独裁体制は民主主義よりもNIMBYに対して有効と見ているのだろうが中国共産党がいかに優秀であったとしても多分そうそう統制は効かない(見ている限りつぎはぎだらけだ)。また中国のGDPがハイテク産業の雇用と設備投資に支えられて伸びると言うのも楽観的だと思う。すでに都市人口が増えた中国の雇用の受け皿はサービス業に変わってきており雇用の割にGDPは伸びないようになっている。私の個人的な予想では中国は今後も発展し経済規模はアメリカに匹敵するようになるが道のりは平坦にはほど遠いだ。

    最後に少しだけ日本がのっていた部分を紹介。この20年間日本の景気は悪化の一途をたどって来ておりGDPは1990年から2010年までの成長率はわずか14%だった。しかし同時期に消費は30%成長した。GDPが低いのは投資率が下がっているからで、一人当たりの消費は33%成長し現在の平均的日本人は1990年に比べてずいぶんと裕福になった。個人の幸福感はGDPではなく一人当たり消費と相関が強いことを思えば悪くない。ただ幸福感は基準値によっても左右されるので、もっと成長をと望めば足りなく感じ、期待値が低ければそこそこ幸せでいられる。投資は将来の消費のためのものなのでいつまで幸せでいられるかはわからないのだが。

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    2013年06月17日
  • 2052 今後40年のグローバル予測

    Posted by ブクログ

    もっと悲観的な予測が書いてあるかと想像していたのだけれど、専門家の視点から見る40年後はまだ人類に可能性が残されていることを示す。望んだ形であれ、そうでなかれ未来は確実に訪れるわけで、著者の予測をいい意味で裏切るような行動が人類に求められているのは間違いないですね。

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    2013年06月03日
  • 2052 今後40年のグローバル予測

    Posted by ブクログ

    情報量は多いが論理的であり読みやすい。予測の根拠や方法論が明確化されており大いに参考となる。過去40年間の実績に基づき、今後40年間の我々の社会の先行きを予測する。「成長の限界」で用いられた方法論にもとづいているが、民主主義社会や自由主義社会の意思決定の特性などを踏まえたアレンジがなされている。予測によれば、今世紀の後半に、地球温暖化によって「崩壊」と呼ばれる事態を招くことになる。2052年までに「崩壊」を経験することはないが、資源枯渇、汚染、気候変動、生態系の損失、不公平といった問題を解決するための投資が必要となるため、先進国では「衰退」を経験することになる。成長はいずれ衰退を招く。著者は、できるだけ早く未来のために大きな投資をする決断をしなくてはならないと繰り返し述べている。一方で、将来への投資は極めて難しい行動であるとの問題意識も繰り返し述べている。

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    2013年05月01日
  • 2052 今後40年のグローバル予測

    Posted by ブクログ

    2052年までの将来を予測した本。

    色々な部分を予想しているが、前提として
    ・世界人口は2040年ごろに頭打ちになる
    ・人類は深刻になる気候変動に対処するための投資を必要とする
    の2点を挙げている。

    自分は環境・エネルギー問題中心にこのようなことを考える人間であったが、経済や食料など自分の専門外の分野についても多くの知識を得ることができた。

    現在地球は、将来気候変動の自己増幅が起こるかどうかの狭間にある。本書の内容が1人でも多くの人間に浸透し、人類が共通認識として持続可能な方向へ向かって進みだすことを切に願う。

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    2013年04月30日

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