作品一覧

  • 茶の湯の不思議な“チカラ” 「侘数寄」から「わびとさび」へ
    3.5
    1巻1,870円 (税込)
    茶の湯が成立して間もなくに確立したと思われる「侘数寄」の理念は、その必須の構成要件として、和歌と禅があると、『山上宗二記』などの茶書が説いています。その「侘数寄」の語句は、時間の経過とともに「わび」と「さび」の語句へと変化しますが、いずれも茶の湯の根源的なあり方を示すと考えられます。本書では、このような茶の湯のあり方や理念に関わる語句のいくつかを取り上げ、その根源を探り、ひいては茶の湯の考え方や思想について検討します。そして、茶の湯を通して勇気をもらったり、学ぶ人の生きる支えとなる、その不思議なチカラの源は何なのかを探っていきます。
  • 茶人たちの日本文化史
    3.0
    コーヒーと並び世界中で愛飲される嗜好品・茶。数千年前、中国南部からインド北部にはじまった飲茶風習は、多様な受容の形をとって世界各地に広まり、それぞれの国・地域に多彩な茶文化を開花させた。そしてそれは、日本では茶の湯として結実した――。ともすれば茶の湯に偏りがちだった従来の茶文化観を排し、日本の歴史・日本文化の中での位置づけを意識しながら綴る、千年にわたり茶人たちが織りなしてきた茶文化の物語。

ユーザーレビュー

  • 茶の湯の不思議な“チカラ” 「侘数寄」から「わびとさび」へ

    Posted by ブクログ

    連載をまとめた本なので、項目ごとに短くまとまっていて読みやすい。学生時代からお茶に親しんでいて同時に学者である著者が、茶の湯の持つチカラの根源を探るもの。
    まずは芸術論から。続いて茶の湯の根ざす日本文化の特徴。茶の湯の成立要件と要素。谷川徹三の三角錐モデルとは別に遊興、審美、社交、求道、儀礼の円内接五角形モデル。侘数寄とわびさびの検討。常、茶禅一味、和漢の境、一座建立、一期一会、不易流行、和敬清寂といった茶の湯でいつしか当たり前のように使われている概念がどう発生したか文献を辿ったり。
    茶の湯を学術的に捉えた時に理解しておくべきこと、知っておくべきことを読みやすく網羅しているように思う。

    0
    2025年12月20日
  • 茶の湯の不思議な“チカラ” 「侘数寄」から「わびとさび」へ

    Posted by ブクログ

    自分にはまだ早い内容だと感じた。10年後に再読したい。
    しっかり参考文献に基づいて記されているところに好感を抱いた。

    0
    2025年02月23日
  • 茶人たちの日本文化史

    Posted by ブクログ

    <目次>
    第1章  茶の伝来
    第2章  飲茶風習の拡がり
    第3章  茶の湯の大成
    第4章  展開する茶の湯
    第5章  茶文化はどこへ行くのか
    終章   茶の湯と日本文化

    <内容>
    茶の湯の文化の伝来から展開を現代まで追いかけ(この辺が珍しいか)、終章に書いてあるように、茶の湯の文化が日本の文化の基底に流れていることを説こうとしている。千利休などはあまり評価されていない。村田珠光もいなかった感じとなっている。持論の展開の中で、そのあたりが薄いのはどうか?オーソドックスでないし、各部分も記述が薄い気がする。

    0
    2021年11月14日
  • 茶人たちの日本文化史

    Posted by ブクログ

     古代から現在までの日本における茶文化形成史。飲茶習慣の変容や茶をめぐる思想の変遷が要領よく整理されている。古来不変の伝統だと思わされていることが、意外と歴史の浅いものであることがわかる(例えば懐石料理が現在のようなものになったのは第二次大戦後だという)。教科書的な〈村田珠光→武野紹鴎→千利休〉説を後世の仮構とみなし、珠光を茶の湯の「開祖」とする見方を否定しているのが興味深い。

    1
    2012年06月16日
  • 茶人たちの日本文化史

    Posted by ブクログ

    フォトリーディング&高速リーディング。日本文化についてのシントピックリーディング。かつて安土桃山の頃の宣教師の茶に関する記述があり、興味深い。

    0
    2011年02月16日

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