これは良いＢＬだ・・・間違えた、良いホラーコメディである
『田中くんはいつもけだるげ』と言った、本来は普通（？）の青春ストーリーだけど、つい、腐った目線で見ちゃいがちな漫画読みなら、確実にニマニマしてしまう
恐らくっつーか、竹屋先生、確信犯である。間違いなく、私らを狙い撃ちにしてきている。蜂の巣にさ
...続きを読むれるのは癪ではあるんだが、ここまで、レベルが高いと、無抵抗で攻撃を受けてしまうしかない
「疲れ」と「憑かれ」、もう使い古されている感が出ている言葉戯びをあえて見直し、改善したセンスとスキルは高い
周囲からは、完全にカップルと認知されている井戸端くんと御守。二人の間にあるのは、確固とした友情ではあるんだが、結局のとこ、評価するのは他人である。まぁ、実際のとこ、親友っつーよりは、手のかかる子供と保護者って間柄だよな、と読んでいて感じた
一体、何があったら、ここまで霊に容赦なく好かれるんだよ、井戸端くん
そんな彼を見捨てず、口では何だかんだで言いつつも、守り続けてきた御守、そら、除霊能力だけは桁違いに高まるよなぁ
名前は霊力が籠もりやすく、因果は巡り、運命の紐を絡ませる、と言うが、彼らを見ていると、正にその通りだな、と感じる
そんな井戸端くんと御守以外の登場人物も、負けないくらい個性的であるのも、この『井戸端は憑かれやすい』のクオリティを上げている
さすがに、ＢＬに見えるってだけでは、連載はゲットできまい
今後、御守がどんな男子キャラに気に入れられちゃうのか、楽しみだ
個人的には、井戸端を狙っていた、妖怪の王子あたりが、御守にワンパンで倒されて惚れちゃうってパターンがあるんじゃないか、と期待している
神父にも惚れられているし、陰陽師か、中国系の道士、仙人ってパターンも捨てがたいな
残念だが、彼女は出来ないだろうな。妹の薫ちゃんに呪いをかけられているってのも原因だろうが、普段の言動がキツいからな。そういう、オラオラ系が好きな女子もいるけど、登場させて恋するってのは、さすがに安易で、担当さんも却下しそうだ
個人的に推しなのは、第６話「井戸端と喧嘩」だ。人それぞれだろうが、私は男の友情にメインを置くのなら、やっぱり、喧嘩と仲直りの一連の流れは入れて欲しい派である。井戸端くんと御守の出会いが描かれ、ピンチになった事で、自分がどれだけ親友に助けられ、無自覚の内に甘え過ぎていたかを自覚する、これは実に好い
この台詞を引用に選んだのは、確かに、と思ってしまったので。知らぬが仏ってのは違うかもしれないが、お遊び半分で交霊術に手ぇ出す女子ってのはいつの世でもいるんだよなぁ。大抵はルール違反しても、何事もなく済むけど、たまに万が一も発生する。そん時に後悔しても遅いんだよなぁ。青春を友達と謳歌するのも大事だけど、自分の手に負えない事には手ぇ出すべきじゃない。しかし、男としちゃ、そういう女を放っておく訳にもいかないよな 
新たなる新キャラも加わり、女体化もあり、微量の恋愛要素と絆要素を持って、青春しながら進んでいく本編です。
これは良いＢＬだ・・・間違えた、良いホラーコメディである
