エルンスト・カッシーラーの作品一覧

「エルンスト・カッシーラー」の「啓蒙主義の哲学」「国家の神話」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 啓蒙主義の哲学 上
    4.0
    1~2巻1,320円 (税込)
    啓蒙主義は、すでに乗り越えられた浅薄な思想なのか。のちの思想家たちから「反省哲学」「過去の思想」という烙印を押されてきたが、はたしてそうか。18世紀啓蒙主義の「明るい鏡」を現代批判の鏡として位置づけ、自らそれとの内面的対決を果たした著者は、批判精神に満ちた鋭い洞察力で、啓蒙主義の思考形式から「美学」の誕生までの諸側面を余すところなく分析し、その統一的結びつきを解明する。哲学者カッシーラーが従来の批判を排し、啓蒙主義思想の再評価を打ち立てた古典的名著。文庫化にあたり全編改訳。上巻は啓蒙主義の思考形式、自然観と自然科学、心理学と認識論、宗教の理念を収録。
  • 国家の神話
    5.0
    1巻1,980円 (税込)
    『認識問題』、『シンボル形式の哲学』などの大著を完成したエルンスト・カッシーラー(1874-1945年)が、ナチスが台頭し、第2次世界大戦に向かっていく状況の中、最晩年に至ってついに手がけた記念碑的著作。国家という神話は、どのようにして成立し、機能するようになるのか。独自の象徴(シンボル)理論に基づき、古代ギリシアから中世を経て現代にまで及ぶ壮大なスケールで描き出される唯一無二の思想的ドラマ!

ユーザーレビュー

  • 国家の神話

    Posted by ブクログ

    とても楽しめた。
    ヘーゲル、マキャヴェリ、カーライルあたりが特に面白い。
    画一的な通説に惑わされることなく、入念なリサーチで獲得した知識をフルに使い、対象の人物の言説をを鋭く分析する。
    客観性を多分に含んだ論文で素晴らしかった。
    ナチズムの台頭を横目に見てきたカッシーラーならではのリアル味が文章の細部に宿っている。
    さりげない言葉遣いの変化や公私が曖昧になる異常性など、ナチス政権下の実情も記されていて資料的な価値もあると思います。

    0
    2023年06月20日
  • 国家の神話

    Posted by ブクログ

     質量ともにヘビーで読み応え十分だった。
    『シンボル形式の哲学』のカッシーラーが、主に西洋の各段階における「神話」思考や「国家」概念を読み解いていく。もちろん網羅的ではないが通史的な思想史のようにもなっている。
     特にマキャヴェリについては、何章にもわたって詳細に検討されており、ここだけでもマキャヴェリ論として成り立つような精細な論述だ。自分もマキャヴェリ『君主論』をどう受容するべきかためらっていたので、これは参考になった。
     英雄崇拝のカーライル、人種主義のゴビノー、至高性としての国家論のヘーゲルを経て、いよいよ全体主義国家が出現する。
     1941年に書き始められた本書は、カッシーラー没後翌

    1
    2018年08月08日
  • 啓蒙主義の哲学 上

    Posted by ブクログ

    微妙に古典として扱われてるけどカッシーラーの著作はまだまだ現代的意義を見出せるものが多いと思うお!
    在庫切れが多くてションボリ(ーωー)

    0
    2009年10月04日

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