エルンスト・カッシーラーのレビュー一覧

  • 国家の神話

    Posted by ブクログ

    とても楽しめた。
    ヘーゲル、マキャヴェリ、カーライルあたりが特に面白い。
    画一的な通説に惑わされることなく、入念なリサーチで獲得した知識をフルに使い、対象の人物の言説をを鋭く分析する。
    客観性を多分に含んだ論文で素晴らしかった。
    ナチズムの台頭を横目に見てきたカッシーラーならではのリアル味が文章の細部に宿っている。
    さりげない言葉遣いの変化や公私が曖昧になる異常性など、ナチス政権下の実情も記されていて資料的な価値もあると思います。

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    2023年06月20日
  • 国家の神話

    Posted by ブクログ

     質量ともにヘビーで読み応え十分だった。
    『シンボル形式の哲学』のカッシーラーが、主に西洋の各段階における「神話」思考や「国家」概念を読み解いていく。もちろん網羅的ではないが通史的な思想史のようにもなっている。
     特にマキャヴェリについては、何章にもわたって詳細に検討されており、ここだけでもマキャヴェリ論として成り立つような精細な論述だ。自分もマキャヴェリ『君主論』をどう受容するべきかためらっていたので、これは参考になった。
     英雄崇拝のカーライル、人種主義のゴビノー、至高性としての国家論のヘーゲルを経て、いよいよ全体主義国家が出現する。
     1941年に書き始められた本書は、カッシーラー没後翌

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    2018年08月08日
  • 啓蒙主義の哲学 上

    Posted by ブクログ

    微妙に古典として扱われてるけどカッシーラーの著作はまだまだ現代的意義を見出せるものが多いと思うお!
    在庫切れが多くてションボリ(ーωー)

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    2009年10月04日