作品一覧

  • 美少年尽くし
    4.0
    1巻1,320円 (税込)
    男だけの小宇宙、主従の契り、死と破滅――『色物語』『男色大鑑』などのエピソードから江戸期の男色と色道の美学を軽やかに紹介。
  • 「女装と男装」の文化史
    3.4
    古今東西を問わず、演劇や文学、映画、アニメ、漫画に数限りなく登場してきた「女装する男」と「男装する女」。彼/彼女たちは、なぜ性の境界を超えようとしたのか?“変態”“異常”“倒錯”という言葉で片付けてしまうだけでは気がつかない、性と愛の現実がそこにある。「男と女」という単純な二項対立がsexとgenderの視点をからめると無限の性別へと変化していくさまをつぶさに論じ、人間の生の多様性に軽やかに迫る。(講談社選書メチエ)
  • 「専門家」とは誰か
    3.0
    1巻1,980円 (税込)
    わたしたちは何を信じればいいのか? 不信をぬぐい、対立を越えて―― 激しく揺れ動く社会で求められる知のありかたに 9 つの観点から迫っていく 危機が訪れればたちまち、さまざまな「専門家」が現れ、種々の「専門知」が入り乱れる。 多くの人たちは翻弄され右往左往させられることが世の常となっている。 それは新型コロナウイルス禍でいっそう明らかとなった。 これまでも起きてきた、これからも起きるだろう。 わたしたちは誰を信じればいいのか? 何を指針とすればいいのか? 科学、テクノロジー、歴史、メディア…… 多彩な分野から執筆陣を招き、専門知のあり方を問いなおす論考集。 求められる知の実体を探り、どのように社会に生かすことができるかを考える。 【目次より】 ◆専門家とは何か――村上陽一郎 ◆隣の領域に口出しするということ: 専門家のためのリベラルアーツ――藤垣裕子 ◆科学と「専門家」をめぐる諸概念の歴史――隠岐さや香 ◆「ネガティブ・リテラシー」の時代へ――佐藤卓己 ◆ジャーナリストと専門家は協働できるか――瀬川至朗 ◆リスク時代における行政と専門家: 英国BSE問題から――神里達博 ◆女子教育と男子教育からみる「教養」と「専門」――佐伯順子 ◆社会と科学をつなぐ新しい「専門家」――小林傳司 ◆運動としての専門知: 対話型専門知と2061年の子どもたちのために――鈴木哲也
  • 男の絆の比較文化史 桜と少年
    3.5
    1巻2,750円 (税込)
    中世の稚児物語,近世の浮世草子,近代の幸田露伴や福永武彦など,男たちの絆の結びつきは,日本文学において連綿と描き続かれてきたモチーフである.古典文学から近現代の小説,映画,漫画,海外文学に至るまで,男同士の絆の表象の系譜を幅広くたどり,その背後にある社会的メカニズム,ジェンダーの機能を鮮やかに読み解く.

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  • 「色」と「愛」の比較文化史
    5.0
    1巻3,300円 (税込)
    恋愛の近代の軌跡を逍遥,四迷,紅葉,鷗外,漱石など文学作品を素材にして,前近代の男女関係の概念「色」が,理想的価値として登場するLoveの訳語「愛」と遭遇して変貌して行く姿と明治の青春の位相を抉り出す. ※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

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ユーザーレビュー

  • 美少年尽くし

    Posted by ブクログ

    1992年、雑誌「太陽」連載を元に書籍化、2015年に平凡社ライブラリーへ。
    最近読んだ三島由紀夫『仮面の告白』についての章を目次で見つけて手に取る。

    基本的には江戸時代の衆道(美少年への愛)を『田夫物語』『色物語』『男色大鑑』『葉隠』を中心に引用しながら紹介する。

    『田夫物語』『色物語』では男色派・女色派の論戦がメインとなる。筆者はその論点を女性との関係が生活や子などの「実用的」側面で語られるのに対して男色はお洒落さ、風流、あとは古より〜的な語られ方がされていることに注目、女性蔑視的な考え方に基づくと指摘する。
    井原西鶴『男色大鑑』では出家について、遊女と若衆に求められる性格の近似、そし

    0
    2024年04月02日
  • 「色」と「愛」の比較文化史

    Posted by ブクログ

    神田古本市にて購入。
    かなり面白かった。小谷野敦などの本で度々引用されているので以前から気になってた。
    文学作品を軸に、日本において「愛」「恋愛」という言葉がどのように受容され普及していったかを論じている。
    また今度ゆっくりレビュー書きたい。良著。

    0
    2011年11月18日
  • 「女装と男装」の文化史

    Posted by ブクログ

    2009年の本だけれど、トランスジェンダーのことも包括してあり、当時使われていた性同一性障害という言葉についても使うのはよろしくないという否定的な姿勢であることが伺えて安心できた
    女装と男装。装う目的や装うことによって達成されることで浮かび上がるジェンダロールについての研究がなされており、2024年の今でも根強い規範にぐうと唸りたくなる
    本書の目的については著者が”アニメや漫画や映画から楽しくジェンダーのことを考えることができる、考えるための手引書としての役割も込めている”、”ジェンダーの問題は性別関係なく、生きている限り考え続けなければいけない問題”と言い切っていることも頼もしかった
    著者で

    0
    2024年02月27日
  • 「女装と男装」の文化史

    Posted by ブクログ

    映画や文学作品における「異性装」の役割と性別に付随しているイメージを紐付けて説明してあり、とても読みやすかった。
    最近はポリコレが世界に大きく広まっていることもあり、「体の性」と異なる服装をすることは「対してたことではない」或いは「少数派の人間に配慮している」というさもあって当たり前かのような捉えられ方をされている。しかし、何かを主張する場である作品内において登場人物は全てにおいて意味を持ち、それは身につけているものとて例外ではない。そういった部分を取り上げているこの本は今後生まれてくる作品においても重要であり読ませていくべき本だと思う。
    地域の風習や宗教観念といった視点からも異性装の意味合い

    0
    2024年02月09日
  • 美少年尽くし

    Posted by ブクログ

    昔の日本人は男色についてどのような価値観をもっていたのかが分かる本。男色を異常性愛者のように扱うのではなく、男色をひとつの嗜みとして扱っており、男同士の恋愛がどのように考えられていたのかが分かる。

    序盤では「男色と女色(異性愛)のどちらがよいか?」という議論を交わしていた記録を取り上げている。男同士なら妊娠の心配ないから心置きなく恋愛できるとか、男社会のルールに則ってお互いに恋愛できるとか、お釈迦様も男色を好んだから男同士の恋愛は高尚な嗜みなんだとか…etc

    男色文化だけでなく、江戸の人たちの性や恋愛などの価値観についても学べる。

    文体が語り口調で分かりやすかったおかげで、日本史に疎く、

    0
    2019年05月03日

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