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「海津正彦」の「ヤマケイ文庫 空へ-「悪夢のエヴェレスト」1996年5月10日」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「海津正彦」の「ヤマケイ文庫 空へ-「悪夢のエヴェレスト」1996年5月10日」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
Posted by ブクログ
今や30年近くも経ったことに個人的に感慨深い1996年のエベレスト大量遭難事故。本書はアメリカのジャーナリストが参加したエベレストの商業登山で、同じく商業登山の別な隊も合わせて何人もの死者を出した事故の記録。2隊の隊長たちも亡くなったし、死者の中には日本人難波康子さんも含まれていたため当時大きいニュースに日本でもなっていた。登頂に成功した登山家たち含め8人もが一度にそれぞれの事情で亡くなっていく様は読んでいて非常に辛い。
私自身途中まで一緒のコースをこの翌年に歩いたので多くの地名に馴染みがあり感慨深く読んだ次第。最初に読んだのは医学部生時代。私は同期2人と一緒にトレッキングで、エベレスト登山家たちのたどるベースキャンプルートからは反対方向に向かい、カラパタールという氷河の観察場所まで登った。カラパタールは5600m弱の高さだがそこにいくまででも高所順応に沢山の時間をかけた。エベレスト山頂は8448m、そこに辿り着くなんて本当に信じられない。ま、カラパタールへのトレッキングなんてのは特段の技術も要らないのだが、山ってのは8000m級では本当に厳しいのだろうとほんの少し想像できる高さではあったな…私が行った時は96年と違って雪が全然なく、氷河もただの渇いた谷だったけど…
さてこちらの思い出はともかく、この本は全てが実名で、エベレスト登頂がこの当時ですでに商業化されていること自体興味深く、参加者それぞれが個性的で、彼らの人となりを知ることだけでも面白い。またエベレスト登山を支える現地シェルパ族の生き方にも考えさせられる。軽く検索してみると今も60,000ドルだから当時とあまり変わらない値段で登れるのね。もちろん円安だけど。
電子化にあたっては年数も経ち、当時の論争の記述もアップデートされているのが良かった。議論になったのは、著者とは別の隊にいた世界的登山家アナトリ・ブクレーエフというロシア人の取った行動についてだ。彼は超人的体力を持ってガイドとして参加、著者は彼が酸素を吸入しないで登山していたことが悲惨な結果を招いた要因の一つと批判したのだ。ただブクレーエフは人命救助にも必死であたり現に何人かを救助していて、本書への反論を書いてもいる。何が真実とえるのか、どちらに説得力があるのか当時は判定しづらかったけど、今回本書の著者クラカワーの最終反論を読んだ上ではクラカワーの方に分があるかな…ブクレーエフの反論本も以前読んで彼の言い分や活躍ぶりにも感銘は受けたけど。最近アップされたYoutubeの動画によれば、難波康子の夫は彼女が死んだ翌年ブクレーエフにネパールで会い、感謝を伝えたという。ブクレーエフは本書の事故から間も無く、自身も遭難死してしまったし、個人的には事故自体複合的な要因が重なっていて、単一の誰かによる責任とはいえない以上、今から誰かを批判するよりは、さまざまな局面でどう動くと良かったのか、2人の論争も含めて教訓を得るのが正しいのだろうと思う。
Posted by ブクログ
1996年5月にエベレストで起きた大量遭難事故の詳細。
筆者自身が登山家であるため、山での描写が非常に詳しくリアルで、自分も作者と同じ場所にいるような気持ちになった。
悲劇が待っていることはわかって読んでいたが、先が知りたくて一気に読んでしまった。
この本を読んだらエベレストなんて絶対に登りたくない、と思うので、いや、読まなくても、簡単な山ではないことは知っているので、エベレストに登頂したいという人が数多くいることが理解できないが、読んでいる最中にインターネットで検索してみたら、今でも数多くのエベレストへの商業登山ツアーが存在することを知り驚いた。
冒険ではない登山を登山と見なさない人たちも、今もたくさんいて、それでも死亡事故のニュースはあまり聞かなくなったので、商業登山もいろいろ改善されてきているのだろう。
Posted by ブクログ
デスゾーン、映画エベレストと合わせて非常に読み応えがかった。
印象的だったのは、クラカワー自身のアンディへの無念
アンディ自身は実際に非常に追い込まれていて、チームとしたらクラカワーはヘルプに回れる側ではあっただろう。
また、ロブがダグに時間切れを告げられなかったのは、情、といっていいだろう。
あのシチュエーションで頂上を目前に引き返せるだろうか。
商業隊というビジネスモデル自体にどこかに無理があったのだろう。そして破綻したビジネスモデルは悲劇を招く。
恐らく、顧客が多すぎた、値段が安すぎたのは言えるだろう。
死亡率を考えると、マンツーマン、成功報酬型が現実的だった?