ギュスターヴ・ル・ボンの作品一覧

「ギュスターヴ・ル・ボン」の「群衆心理」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 群衆心理
    3.9
    1巻1,100円 (税込)
    民主主義が進展し、「群衆」が歴史をうごかす時代となった19世紀末、フランスの社会心理学者ギュスターヴ・ル・ボンは、心理学の視点に立って群衆の心理を解明しようと試みた。フランス革命やナポレオンの出現などの史実に基づいて「群衆心理」の特徴とその功罪を鋭く分析し、付和雷同など未熟な精神に伴う群集の非合理的な行動に警告を発した。今日の社会心理学の研究発展への道を開いた古典的名著である。

ユーザーレビュー

  • 群衆心理

    Posted by ブクログ

    言い回しや実例が古いのできちんと読みこなすにはそれなりの時間がかかる。
    だが、それだけの価値のある本。
    例えば民衆が面倒だが全体の利益になる正しさよりも、間違っていてもわかりやすい権威に従うという現象。これは現在でも為政者が利用しているテクニックなので肌感覚でわかる。ただ何故そういった現象が起こるのか、どうやって対処すべきかといったことについては流石に前世紀の研究結果なので物足りない。

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    2024年09月09日
  • 群衆心理

    Posted by ブクログ

    難解な書 「群衆とは何か」の問いに答える書。

    自分なりにくみ取った主旨とは次の3つです

    ①群衆とは個人の集合体ではない 個性、理性は消え失せて、本能的な人間、野蛮人と化す。
    ②群衆を支配するのは、群衆の想像力を刺戟する能力をもつ指導者のみである。感情に訴えるものであって、決して理性に訴えるものではない。
    ③群衆の根底には、民族の伝統があり、それを変えることは、時間がかかる。
    ゆえに、指導者は最良の現在の策よりも、1つ前の旧来の策を取らざるを得ない。

    気になったのは次の言葉です。

    ■群衆の時代
    ・国家の運命が決定されるのは、国王の意見ではなく、群衆の意向による
    ・最も不当な税目でも、少目

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    2023年03月26日
  • 群衆心理

    Posted by ブクログ

    人々に同じ意見をもって、それに合意して動いてもらわないと組織は力を発揮できない

    インパクトがあり、わかりやすいメッセージでないと多くの人は受け入れないし、耳を貸さない

    ややこしくわかりにくいことは、聞き手でなく話し手の問題とされがちで、結果として「聞き手が聞きたいこと(幻想)」を話す人が、組織で力をもつようになる

    パーパスやビジョンを言葉にすることの力強さもある反面、メンバーもわかったような気になり、立ち止まって考えることをしなくなる怖さがある

    思考の体力と忍耐力を鍛えるにはどうしたらいいのか、が気になってきました

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    2022年12月17日
  • 群衆心理

    Posted by ブクログ

    具体的にフランス革命時の例をとって、群衆(ここでは目的意識や地位などがバラバラな人たちがひと所に集まった状態)になった時にどのように行動するのか、そしてそれはどのような意識に基づいて行われるのかを説明する。
    なるほどなあ、確かになぁ、今でもそうだなぁ、と思う。烏合の衆となった時、我々は平易に動かされてしまう恐れがあることを肝に銘じて、今の社会をおそるおそる生きていく必要があるのではないかと思う。

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    2022年03月10日
  • 群衆心理

    Posted by ブクログ

    NHKの番組で紹介されていたので読んでみた。
    群衆心理、そこには知識や正答などに基づくものではなく、断言や反復で人の心にするりと入り込んだ言葉で作用する。結局、人間一人一人は弱く、影響を受けやすく、そして集団になると個人の弱さは置き去りになって強くなる錯覚を起こすのかな。
    ネットで正論を吐いて、いいねをもらって、個人では実際はとても犯せないような暴言で人を傷つけるような、そんな心理にならないように、現代にも通じる警鐘だと思った。

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    2021年11月03日

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