作品一覧

  • 小さきものたちのオーケストラ
    3.8
    1巻3,960円 (税込)
    ナイジェリアの貧しい養鶏家の青年チノンソは、富裕層の女性と恋に落ちた。彼女と結婚するため全財産をなげうってキプロスに向かうが、そこで待ちうけていた運命とは――。「新しいアフリカの才能」と称される著者による、ナイジェリア神話を取り入れた大長篇
  • ぼくらが漁師だったころ
    4.0
    1巻2,530円 (税込)
    ロサンゼルス・タイムズ文学賞受賞。デビュー作にしてブッカー賞最終候補に選出された傑作長篇。ナイジェリアの小さい町に暮らす四人兄弟。厳しい父が不在の隙に兄弟は学校をさぼって魚を釣りに行く。しかし川のほとりで出会った狂人は、長男が兄弟の誰かによって殺されると予言した――九歳の少年の視点で生き生きと語られる、闇と笑いに満ちた悲劇の物語

ユーザーレビュー

  • ぼくらが漁師だったころ

    Posted by ブクログ

    最初はアフリカの馴染みのない文化、思想、そして人名や地名に困惑。
    わんぱくな4人兄弟の日常描写が狂人の予言を受けてからガラッと不穏な空気になり、あれよあれよと悪い方向に転がり落ちていく。やめてくれぇ、、、許してくれぇ、、、と思いながら読みました。
    少年たちのまっすぐさ、葛藤、未熟さに胸がギュッとなった。
    良い本を読んだなぁ。

    0
    2023年07月06日
  • ぼくらが漁師だったころ

    Posted by ブクログ

    表現力が素晴らしい。

    どんどん絶望的になって行く家族の状況に、「なんでこの本読んでるんだっけ…」と思いながらも読み進め、でも読後感は悪くなかったので良かったです…。

    0
    2023年03月14日
  • ぼくらが漁師だったころ

    Posted by ブクログ

    ★憎しみは蛭だ。人の皮膚にくっついて栄養を吸い上げ、精神から活力を奪う。人をすっかり変えて、最後の一滴の平穏を吸い尽くすまで離れない★

    ナイジェリアの作家さんということで、その国の政治状況とも関連づけられながら書かれたこの作品は、ナイジェリアの国そのものを投影しているようだった。

    登場人物の性格や人柄を虫で例えているのが、とても生々しく繊細だった。

    憎しみが心にへばりついて剥がれなくなっていき、一方で倫理観も持ち合わせており、憎しみに染まりながらも倫理観に従わんとする葛藤が絶妙で、高潔だった。

    0
    2023年01月23日
  • ぼくらが漁師だったころ

    Posted by ブクログ

    憎しみは蛭だ。人の皮膚にくっついて栄養を吸い上げ、精神から活力を奪う。

    アブルに毒を飲ませても死ななかった時
    無傷の親指を血溜まりに浸して血まみれにすることと、親指が切り傷の血で濡れることは全く違うと理解したはずだ。

    やはりアフリカ文学ってことで、考え方とかがまるで違うと感じた。そしてそれ故に読みにくい部分は確かにあった。ただ、あとがきの部分を読んで納得した。狂人であるアブルの登場は、ナイジェリアからみたイギリスであり、ここに対比が存在する。エンタメを楽しむには、それ相応の知識や経験が必要なのだと強く感じた。しかし、アフリカ文学も面白いということを発見できたのは大きな収穫。ジャンルや国に囚

    0
    2024年03月26日
  • 小さきものたちのオーケストラ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    チノンソはとても心優しい人で人の為に動ける人ではあるけど物語が進むにつれて元々の気質である暴力性だったり自己犠牲的だなぁと思った。

    物語が不運すぎるのもあってか怒りや悲しみ羞などの心の描写が分かりやすい

    人の出来る限界、人に降り掛かる不運についても、鶏は何が起こっても泣いて喚く事しか出来ないと重なって、自分でどうにもならない事ってあるよねと言うのがタイトルからも内容からも感じた。

    0
    2022年12月11日

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