【感想・ネタバレ】ぼくらが漁師だったころのレビュー

あらすじ

ロサンゼルス・タイムズ文学賞受賞。デビュー作にしてブッカー賞最終候補に選出された傑作長篇。ナイジェリアの小さい町に暮らす四人兄弟。厳しい父が不在の隙に兄弟は学校をさぼって魚を釣りに行く。しかし川のほとりで出会った狂人は、長男が兄弟の誰かによって殺されると予言した――九歳の少年の視点で生き生きと語られる、闇と笑いに満ちた悲劇の物語

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

最初はアフリカの馴染みのない文化、思想、そして人名や地名に困惑。
わんぱくな4人兄弟の日常描写が狂人の予言を受けてからガラッと不穏な空気になり、あれよあれよと悪い方向に転がり落ちていく。やめてくれぇ、、、許してくれぇ、、、と思いながら読みました。
少年たちのまっすぐさ、葛藤、未熟さに胸がギュッとなった。
良い本を読んだなぁ。

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2023年07月06日

Posted by ブクログ

表現力が素晴らしい。

どんどん絶望的になって行く家族の状況に、「なんでこの本読んでるんだっけ…」と思いながらも読み進め、でも読後感は悪くなかったので良かったです…。

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2023年03月14日

Posted by ブクログ

★憎しみは蛭だ。人の皮膚にくっついて栄養を吸い上げ、精神から活力を奪う。人をすっかり変えて、最後の一滴の平穏を吸い尽くすまで離れない★

ナイジェリアの作家さんということで、その国の政治状況とも関連づけられながら書かれたこの作品は、ナイジェリアの国そのものを投影しているようだった。

登場人物の性格や人柄を虫で例えているのが、とても生々しく繊細だった。

憎しみが心にへばりついて剥がれなくなっていき、一方で倫理観も持ち合わせており、憎しみに染まりながらも倫理観に従わんとする葛藤が絶妙で、高潔だった。

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2023年01月23日

Posted by ブクログ

憎しみは蛭だ。人の皮膚にくっついて栄養を吸い上げ、精神から活力を奪う。

アブルに毒を飲ませても死ななかった時
無傷の親指を血溜まりに浸して血まみれにすることと、親指が切り傷の血で濡れることは全く違うと理解したはずだ。

やはりアフリカ文学ってことで、考え方とかがまるで違うと感じた。そしてそれ故に読みにくい部分は確かにあった。ただ、あとがきの部分を読んで納得した。狂人であるアブルの登場は、ナイジェリアからみたイギリスであり、ここに対比が存在する。エンタメを楽しむには、それ相応の知識や経験が必要なのだと強く感じた。しかし、アフリカ文学も面白いということを発見できたのは大きな収穫。ジャンルや国に囚われずにこれからも本を読みたいな

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2024年03月26日

Posted by ブクログ

アフリカの呪術的な要素がずっと根底にある。
予言が的中していくおどろおどろしい雰囲気はたぶん独特のものなんだろう。
やし酒飲みや崩れゆく絆やらがアフリカ文学の名作として知られているけど、こういった作品ももっと知られても良いと思う。

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2022年11月12日

Posted by ブクログ

現代ナイジェリアを舞台に、家族がある狂人の予言めいた言葉から不幸に陥っていく様はあまりに痛々しいが、一方で予言めいた言葉だけでここまで・・?とも思わなくもない。

ただ最後の絆は感動した。

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2021年12月26日

Posted by ブクログ

書評でタイトルだけを読んで選んだので、アフリカ等で消えゆく湖の漁師の話だと思って読み始めた。

が、そんな話ではまったくなくて、1990年代のナイジェリアを舞台に、9歳の少年の視点から語られる壮絶な物語。
ナイジェリアの裕福な家庭が、狂人の予言をきっかけに崩壊していく。
ナイジェリアの生活とその狂乱に巻き込まれていく家族を、4人兄弟の末弟の視点から描く。
その視点の生々しさが、ぎらぎらとぬらぬらと伝わってきた。

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2018年01月30日

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