小泉吉宏の作品一覧
「小泉吉宏」の「大掴源氏物語 まろ、ん?」「愛のシッタカブッタ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
昔から小泉さんの漫画は好きで、『ブッタとシッタカブッタ』などのブタさんシリーズを買っていました。内容は哲学的なのに絵がかわいくて、しかもオールカラーできれいなので、たびたび開いて癒してもらっています。
その小泉さんによる『源氏物語』があるというので数十年前に迷わず購入、ずっと大切に保管していたのを、角田光代さん訳『源氏物語』(河出文庫)を読みながら、同時進行で読んでおりました。
本書は、『源氏物語』全54帖を、1帖8コマ、見開き2ページの漫画にした、〈これ1冊で『源氏物語』全部を読んだ気になれる!〉という、うれしありがた本。これまたオールカラーで、絵がかわゆくて色がきれい。
まろ(光源氏)をはじめ、まろの血筋に当たる帝や男君たちの顔は栗で、まろに近しい男君たちは緑の豆の顔になっています。一方、女君たちはちゃんと人の顔で描かれており、みぃんなかわいくて美しい。ぱっと見全員同じように見えるかもしれないけど、よく見るとちゃんと一人一人違います。
衣装やその色など平安時代のものをかなり調べたそうで、模様までしっかり描き込まれています。だから風景や光景のコマがまた美しくて、ついじいっと見入っちゃう。要所要所で、用語や歌や系図などがイラストとともに解説されていて、とにかく全ページきれいでかわいい。
『源氏物語』を読んでいてもいなくても、この雅な世界を楽しめる一冊。私には大切な保存版です。これからも時おり開いて眺めます。
最後にもう一点だけ。本書では、一帖「桐壺」と二帖「帚木」の間に、カウントされていない「輝日宮」という帖が挟まれています。〈初めはあったらしい〉というこの帖、小泉さんによれば〈後の物語展開が自然になるから〉〈ここであえて描いた〉、とのことです。