アイドゥン・ブユクタシの作品一覧
「アイドゥン・ブユクタシ」の「フラットランド たくさんの次元のものがたり」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「アイドゥン・ブユクタシ」の「フラットランド たくさんの次元のものがたり」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
Posted by ブクログ
一次元、二次元、三次元という次元のお話です。それぞれ、ポイントランド、フラットランド(ラインランド)、スペースランドという呼び名で表現しています。それぞれの次元で生活している知性のある生き物の物語です。高い次元で生活している生き物から、低い次元の世界の理解はできます。しかし、低い次元で生活している生き物が、高い次元の世界を理解しようとするのはとても難しいことがよくわかります。
『三体』というSF小説にも我々三次元で生きる人類が四次元や二次元と交わる場面が描写されておりました。私たちが四次元の世界を見ることができても、それを三次元の世界に生きる人たちに伝えるのは、とても難しいし、なかなか想像ができないことが本書を読み、より理解が深まりました。
私たちは視覚からの情報をかなりの割合で取り入れ、生活しています。視覚情報からは三次元世界を常に入手しているため、四次元を想像することも簡単ではないのかもしれないなぁとも思いました。四次元や五次元といった高い次元を理解する上では、視覚情報を無視できる人の方が有利なのかもしれないなぁ。現在の物理理論によると、宇宙には十次元あるとも言われています。人類が宇宙空間を開拓し、太陽系からさらに先の惑星まで到達するような時代には、次元を超えた科学技術が実現しているのでしょうか?SF小説は、想像の翼を広げてくれる玉手箱のようで大好きです。
Posted by ブクログ
二次元界(フラットランド)に住む四角形が主人公の物語。
ある日、主人公の四角形氏はほかの次元に行って帰ってくる。数学者である彼は次元の違いを理解する。お話としてはそれだけだが、二次元の世界の歴史や文化、そこに住む図形たちの生活を四角形氏が丁寧に説明してくれ、異世界を描くファンタジー作品として読みごたえがある。
ほかのファンタジーと一線を画すのが、この世界の「認識」の仕方について多くを割いているところだろう。二次元界の住人は四角形も三角形も円もそのまま見ることはできない。見えるのは線と点である。何角形かで身分の決まるフラットランドで、図形の彼らがどう図形を認識するのかということが説明される。この説明を通して、読者はふと三次元に住む自分の視界は二次元でしかないことに思い至る。そういう仕掛けの本なのだ。
感覚では捉えられない高次元を四角形氏はアナロジーにより理解した。それを追体験した読者も理性によって、三次元の世界から飛び出すことができるようになるだろう。目の前の世界が広がるような壮大な読書体験ができた。
また、フラットランドは文化的にかなりのディストピアである。19世紀に書かれた本で、著者が風刺としてそう書いているのか、何の気なしにそういう世界を作ったのかは分かりかねたが、風刺と思って面白く読んだ。