男娼と客の物語です。ついでに言うと極道モノでもあります。
主人公が男娼として働かされるのですが、いつも売れ残って売り飛ばした張本人に抱かれる…という展開。
ここだけ読むといかにもありがちですが、主人公の弟がいい役回りをして2人の中を引っ掻き回します。それでなかなか他ではみない物語になっているかな
...続きを読むと思います。
体は差し出しても心は差し出さない、という強気な受けと、受けの前では素の表情を見せ始める攻めの、男娼館にはおよそ似つかわしくない穏やかな時間の描写などはかなりぐっときました。
攻めの石黒さんがヒドイ男なのですが、嫉妬に身を焦がすところなんかは人間らしくて…そのバランスが危うくてまた魅力的です。
濡れ場は激しめで、道具や媚薬、ちょっとした流血もあるので苦手な方はご注意ください。
國沢先生のイラストもやらしくて美しくてぴったりです。