1994年大学収入全体が670億円だったのに対し、人件費等は680億円で
10億円のマイナス。借金は390億円(利息返済が22億円一般企業なら破綻状態)
ここから、負債は今や200億円以下に。
借金ゼロも見えてきた早稲田の現在の財政を作って来た関さん(現副総長)の大学経営の本。
大学と言う(子
...続きを読む供が増えないと)収入が変わらないビジネスモデルは辛いと思った。
しかし、刻々と教育状況は変化して行くので、数々の新規事業(IT・英語など)を打たなくては行けない。
今までの問題見直しや、新規な財源を見つけに動いていく。
大学と言う公的機関に近いものを立て直して行ったストーリーは心に来る。
しかし、大企業病にかかった会社はこれに近い状態にあるのだろうか。
早稲田がこんな問題を抱えていたことも知らなかったし、こうやって動いているのも知らなかった。
そんな大学職員と学生からするとギャップがある、これも解消したいものだと思う。
ある教授に
・大学に経営は無く運営だ。
・企業的発想を持ち込むな
と言われながらも
「卵を割らず(破壊無しに)にオムレツが食えるか!」と活動を推進した。
以下が改革の一例。
経営学に出てくるような内容。回りが頭はいいが、正直モチベの低い人たち
(改革を自ら実行(継続)出来ない)との関わり方の中、実行していった。
○実績を公開する。小さな勝利を繰り返す。
電気代の節約などがまったく徹底されない状態。
推進グループの作成→各セクションの実績をニュース掲載→相互刺激→サイクルが回る。
細かな事例の積み上げと継続性を生んだ。
○各学部に経営マインドを持たせる。
夏休みに資格講義を行って得た収益は学部に還元。
節約に継ぐ節約で、締めるとこは締めるが、若干でも各学部長が経営マインドを出したものは還元。評価した。
○大学財政の公開、生徒達、ユーザーへの説明責任
財務諸表を公開した。大学としては初。
生徒達から貰う学費であるから公開するのがUR(university relations)と。
○新財源を確保
リーガロイヤルは大学の土地であるらしい。
土地信託をすることで財源を見つける。他大も資産運用はやるが、土地の運用は他の大学はやってない。