グスタフ・マイリンクの作品一覧

「グスタフ・マイリンク」の「ゴーレム」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • ゴーレム
    4.2
    1巻1,540円 (税込)
    プラハのユダヤ人街に住む宝石細工師の「ぼく」は、ある日、謎の人物の訪問を受け、古い書物の補修を依頼されるが、客の帰ったあと、彼について何も思い出せないことに気づいて愕然とする。どうやらその男は33年ごとにこの街に出現するゴーレムらしいのだ。やがて「ぼく」の周辺では次々に奇怪な出来事が…。夢と現実が混淆する迷宮めいたこの物語は、第一次大戦さなかに出版され、熱狂的に読まれたドイツ幻想文学の名作である。

ユーザーレビュー

  • ゴーレム

    Posted by ブクログ

    20世紀初めのこの小説が、これほどまでに面白いとは思わなかった!
    ホフマンやポーの流れを汲んだウイーンの作家グスタフ・マイリンクが1915年に発表した幻想文学の傑作「ゴーレム」。とんでもなく私好みではないか!世紀末から精神世界にのめり込み表現主義が進む当時のウイーンの香り漂うカバラ、錬金術、占星術、神智学など神秘主義の影響を受けたマイリンクが、ユダヤのゴーレム伝説をもとに書き上げ、第一次大戦の最中に大ベストセラーになったという。

    ゴーレムといえば1920年の名作映画「巨人ゴーレム」がある。監督はパウルヴェゲナー。ドイツ表現主義の無声映画だ。土塊から作った泥人形にカバラの秘術で命を与え、肉体労

    0
    2023年12月02日
  • ゴーレム

    Posted by ブクログ

    こんなのが出てしまったら古書業界はお手上げである。が、読書としては嬉しいような。特に訳が変わったわけでもないらしく、コンパクトにお求めやすくなりました…

    0
    2014年05月26日
  • ゴーレム

    Posted by ブクログ

    プラハのユダヤ人街に暮らす宝石細工師
    アタナージウスの部屋を奇妙な客が訪れ、
    表紙が金属で出来た本を差し出して姿を消す。
    それを補修すればいいのだろうと考える
    アタナージウスだったが、やって来たのは
    三十三年毎に街に現れるゴーレムらしい……。

    ゴーレム(golem)はユダヤ教の伝承に登場する
    自力で動く泥人形で「胎児」の意。
    作者グスタフ・マイリンク(1868-1932)は
    ウィーン生まれで、
    当時はオーストリア=ハンガリー帝国(1867-1918)の
    時代なので、
    プラハ(現チェコ共和国)を舞台にした小説が
    ドイツ語で書かれたと想像される。

    ユダヤ人居住区を指す言葉として「ユダヤ人街」と

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    2017年10月08日
  • ゴーレム

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    その象徴表現がわかった/わからなかったで片づけてしまうのは惜しい、小説としても豊かな膨らみがある思弁小説。
    小道具やモチーフが輝いている。
    語り手の意識はほぼ常に昏迷状態だが、混乱が極まる個所が幾つかあり、その筆致が凄まじい。

    神秘主義のごちゃまぜという感じ。
    特にゴーレム伝説よりはドッペルゲンガーか。
    だが混乱を経て確実に魂の浄化へと向かう。

    昏さにおいてはホフマンや「カリガリ博士」の雰囲気、神秘主義に関してはバルザックを思い出したりもする。

    0
    2014年03月25日
  • ゴーレム

    Posted by ブクログ

    幻想小説はよく「夢」がでてくる。構造としては夢の夢の夢の夢の・・話とかね(笑)主人公の追う幻はヘルアフロディーテを創造しフィナーレを迎える。

    0
    2014年10月17日

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