関崎俊三の作品一覧
「関崎俊三」の「安堂鍵乃子の暗号事件簿」「ああ探偵事務所」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「関崎俊三」の「安堂鍵乃子の暗号事件簿」「ああ探偵事務所」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
筑波大学大学院芸術学研究科修士課程修了。1996年『豚が飛ぶとき』でデビュー(唯野俊三名義)。同作で第16回ヤングアニマル月例新人賞受賞。『ああ探偵事務所』がTVドラマ化された。その他作品に『恋愛怪談サヨコさん』、『キルケーの豚』、『電影遊戯』などがある。
少年・青年マンガ
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Posted by ブクログ
何じゃ、こりゃ・・・
こんな風に書き始めたら、「え、つまらない作品なの!?」と未読の方に勘違いされてしまいそうではあるが、私としては、正直な気持ちを感想として書きたいので、あえて、訂正はしないでおく。
シンプルに驚かされた、この『ゴッホ、はじめました』には。物凄く面白い!! 元より、関崎先生は、漫画がどれも面白いので好きなのだけど、この『ゴッホ、はじめました』を読んで、ますます、尊敬の念が増強した。
ずば抜けた才能を持った画家の一人であるフィンセント・ファン・ゴッホをテーマにした作品だと、穂積先生の『さよならソルシェ』も強烈だったけど、「この漫画、好き」って意味合いでは、この『ゴッホ、はじめました』も決して、負けちゃいない。作風と言うか、ジャンルが違うので、どっちが上か、は決められない。
ゴッホの幽霊が日本の男子高校生に憑りつくってのも、関崎先生らしい表現だなぁ、と感じた。自分の得意なものっつーか、描きたいモノを描く手段、ざっくり言えば、武器を持っている漫画家は一味違うな、と私は思っている。
主人公である五歩が、単に、ゴッホに対する恐怖で気絶し、その状態の五歩に憑依し、絵を描くって訳じゃなく、ゴッホの動きに五歩が合わせ、絵筆を走らせる事で一枚の絵が描かれていくってのが良い。
描かれた絵に、ゴッホでは描けない、絵を描く、それに真摯に向き合う事で、画家としても人間としても成長していく五歩だからこそ出せる良さが、しっかりと表出しているってのが、実に熱い。このアオハル感のある熱さは、これまでの関崎作品には無かったもので、関崎先生の変化と成長も感じ取れる、そこも良いのだ。
ゴッホが、本当に、こんな性格で、他人と接していたのか、言い方は悪いが、そこはどうでもいい。大事なのは、ゴッホの的確な誉め言葉で、五歩が自己肯定感を強めていき、自分の中にあった熱を引き出していき、絵描きモンスターとして覚醒していく、そこだけだ。極端な言い方をすれば、芸術家ってのは、自己顕示欲の塊。褒められて伸びられる五歩がゴッホと出逢ったのは、必然だったんだな。
なおかつ、関崎先生が得意としていると言い切っても良い、甘酸っぱい恋愛要素も、しっかりと入っていて、ファンとしては実に嬉しい。ヒロインが全員、魅力的なのも関崎作品の特徴だ。もしかすると、五歩にメロメロリーンになっちゃうヒロインが、(2)では増えたりするのかな?
どの話も、それぞれにグッと来るものがあって、全ての良さを語りたいが、さすがに、それをやると、ドン引かれ、この『ゴッホ、はじめました』を読んでくれる方が減りかねないので我慢。なので、私が推したい回は、五歩に画家としての確固たる矜持と闘争心が確かに芽生えているのが如実となった第6話「黒海樹と青嶋五歩」だ。五歩、良いぜ、その熱さッッ
この台詞を引用に選んだのは、努力する事の大切さを感じ取れるものなので。
努力、それは大切だ。
しかし、何も考えずにやっていたら、それは努力ではない。
どんな結果に辿り着きたいか、成果を出したいか、を頭と心で考えた上で体を動かしてこそ、自分を裏切る努力として結実する。
一心不乱に1000枚を描いた五歩の努力は、傍から見れば狂気じみている。
だが、いつだって、世に名を残す者は、周囲が理解できないほどの量と、妥協を許さぬクオリティの努力をしていた。
数を熟せば良いって訳じゃないにしろ、少なくとも、1000って単位に到達したのなら、それは無駄な努力じゃないだろう。
常人どころか天才にだって出来ない努力だ、それは。
ゴッホの賞賛と承認の言葉を受け、五歩が、1000枚を描き切った自分の手を誇らしげに視るのが、実に最高だ。
「僕・・・・・・少しは成長したのかな・・・?ただ、必死に、君の手を追ってただけだけど・・・」
「1000枚を描き切ったのは、伊達じゃない。君の手には、力が、しっかりとついてるさ」
「・・・・・・そう・・・かな」(by青嶋五歩、フィンセント・ファン・ゴッホ)
そんで、もう一つ、この台詞に、私の胸は殴られた。
人によっちゃ、青臭い、と鼻で笑うかも知れないけど、私は大好きなのだ、こういう宣戦布告が。
本当に、自分の中に「譲れないもの」があって、そこを穢されて怒れる人間にしか言えない台詞だ、これは。
コイツに勝ちたい、そんな思いを得た五歩が、画家として、どう化けるのか、実に愉しみ。
にしても、関崎先生、ほんと、黒海みたいな、読者に、コイツ、ムカつくなぁ、と思わせ、絶対にコイツをぶっ飛ばせ、と主人公を応援したくなるキャラを作って、動かし、喋らせるのが卓越しとるなぁ。
このセンス、勉強になった。
「僕は宣言する、僕はいつか、あなたを、絵でギャフンと言わせてみせる!」(by青嶋五歩)
Posted by ブクログ
ようやっと、読む腹も決まって読めました
一気でしたね。読み終わった後、思わず、「ブハァ」と息を吐いてしまいました。100mを一気に駆け抜けた時に劣らないくらいの軽い疲れは体に感じましたが、心はそれ以上に満足感で一杯でした
文句なく、『ああ探偵事務所』に続いて殿堂入りです
きっと、リアルタイムで、ヤングアニマル本誌で最終回までを読んでいたら、こんな感動は味わえなかったでしょうね。Densiに移籍となった時こそ、編集部、何を考えてんだ、と頭を抱えちゃいました。電子書籍が嫌いな訳じゃないんです。ただ、私、イイ漫画ほど紙で読みたい派なんです。多分、この独特なこだわりに同意を示してくれる人はいるでしょう。けど、単行本を読んだ時に、感動が強まるって事を考えると、まぁ、電子版も悪くないのかも知れません。でも、関﨑先生、今度の作品は本誌で最初から最後まで描き切って貰えると嬉しいです。多分、先生の作品なら、リアルタイムで最終回を読んでいても、単行本で一気読みすれば、きっと、今回の感動にも劣らないと私は思うのです
これは最終巻の感想なので、目を通してくれている人がいるとしたら、その人は、この『恋愛怪談サヨコさん』を読んでいる方でしょう。なので、内容を説明するのは無用な気もしたんですが、世の中には最終巻の感想を読んで、逆に一巻から読みたくなる派もいるかも知れないので、一応、ざっくりと
端的に言うと、タイトルのまんまです。オカルト×ラブコメ、そんな感じです
とんでもない霊能力を持った美女が、一人の男性に惚れて、ややギリギリな求愛行動を繰り返した末、両想いとなり、そして、二人でいくつもの壁を越え、手を繋いで道を歩み、幸せになっていく、定番の展開です
サヨコさんの「好き」ゆえの暴走に共感を覚えた、女性の読み手は多かったんじゃないでしょうか?
これまで、大きな動きで、幾度も読み手をハラハラワクワクさせてきた作品だけあって、この最終巻は今までの比じゃない衝撃でした
先巻で、霊能力の全てを喪失してしまったサヨコさん。好きな人に好きになって貰える、そんな当たり前であるべき幸せが、今まで自分を支えてきてくれた大勢の友人との別れを現実のものにしてしまったあたりが、『恋愛怪談サヨコさん』らしいです
哀しみに暮れる恋人のために、稲葉さんは、これまで以上の男を魅せてくれます。その桁違いの奮闘っぷりを見たら、もう、涙が止まらなくなる事が確実でしょう
稲葉さんが、サヨコさんの為に何をしたのか、それは・・・読んで確認してください!! あ、ちょっ、物を投げないで!?
確かにネタバレのレビューは隠せますけど、ここで見所を全て書いちゃったら、皆さん、一巻から大人買って読まないでしょっ
あくまで、これは私が自分の中のモヤモヤを、ある程度まで整えた形にして、スッキリする為に書いてるんですけど、一ファンとして描き手の売り上げには貢献したいのです
でも、こんな書き方をすると、これはこれで購入意欲を欠いちゃいそうですね
なので、もう少し、ネタバレしますかね・・・作中では、稲葉さんがサヨコさんの霊力を取り戻す為にやった無茶の他にも色々と泣ける展開があるんですが、関﨑先生の作品なので、文句なしのハッピーエンドです
もう、これ以上は書けませんよ。自分の目で読んで、心で感動してください
この『恋愛怪談サヨコさん』では、大なり小なり、奇跡が連発してますが、それは偶然に起こったのではなく、そうなる運命を手繰り寄せているほど人の「諦めない」って強い意志が途切れなかったからこそ、と。諦めなければ何でも出来るってのは甘ちゃんの発想かも知れません。けど、出来る事を全てしない内から諦めていたら、本当に何も出来ずに終わっちゃいます。折角、本気で頑張れば夢を叶えられる世界に生きてるんですから、自己完結して諦めるのはもったいないな、と思いました、しみじみと
私は、上述でファンと言いながらも、関﨑先生の作品は『ああ探偵事務所』と『恋愛怪談サヨコさん』しか読んでいないので、適当な事は言えないんですが、先生の作品の主人公って車に撥ねられ過ぎじゃね、ってのも正直な感想でした。出会いがしらの衝突シーンがあってこそ、関﨑イズムと言えるレベルですね
お勧めの回を一つに絞るのは簡単です、最終回「恋愛怪談とサヨコさん」ですよ。このラストでなければ、私の感想を書きたいって欲求は上限を突破しませんでしたし、こうも長々と書けなかったでしょう。最良の漫画は、最高の最終回があってこそ、ですね、ホント
この台詞を引用に選んだのは、作中でも一、二を争う、稲葉さんが男らしい場面だからです。惚れた女の前で、クサいくらいカッコつけられてこそ、男!!
Posted by ブクログ
ついに、サヨコさんが稲葉君にコクるので、他の巻より読み応えを感じた
読み手からすると、「ついに?!」と期待したが、そう、すんなりと告白させてくれないのが、関﨑先生である
しかし、一巻目から読んでいて、なおかつ、この(6)を最初から最後まで読み通すと、主役のサヨコさんが霊能力者である設定を最大に活かし、同時に、ラブコメ漫画として深みを増させるには、この展開以外には無いように思えた
サヨコさんが、これまで、どれほど、稲葉君にラブビームを送り、片想いを拗らせてきたか、を背後の怨霊さん達と同じくらいに観てきたので、稲葉君と気持ちが通じ合ってくれて嬉しい限り
ぶっちゃけ、離脱もやり過ぎの表現じゃないと思う
両想いになるってのは、そんくらいの歓喜をもたらすのだから、魂が一度や二度くらい抜けなきゃ嘘だろう
にしたって、稲葉君、リアルにイイ奴
死に瀕し、三途の川からギリギリで戻ってきたから、男前さが磨かれたか?
私だって惚れそうになった
今後、サヨコさんと稲葉くんのオカルトが絡んだ、カップル日常がメインになってくれるとファンとしては嬉しい限り
個人的に、好きなキャラは、手厳しいが愛のあるツッコミと助言をするパンダくん
彼にも、イイ事があって欲しいものだが、どうだろ
もう、そろそろ、実写化しても良いタイミングだと思うんで、帯での柴田先生のコメントには全面的に大賛成ではあるが、アニメ化にしても、実写化にしても、サヨコさんの着物は骨が折れそうだなぁ。けど、この色具合、デザインが『恋愛怪談サヨコさん』の魅力を支える三本柱の一つなので、妥協はして欲しくないな