大童澄瞳の作品一覧
「大童澄瞳」の「映像研には手を出すな!」「もしも、東京」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
【現在は最新刊で10巻まで出版、まだ続いてます:アニメ・実写化も途中まで】
映像、作品の中ではアニメーションを制作する高校生達がその作品制作を通じて多くの人々に影響を与えていく話。
単純に「アニメ」というものにどれほどの情報が詰め込まれていて、どれほどの作業、工夫が詰め込まれているのかを知るという点でも面白い。しかし、映像研はそれよりなにより、作品を作り上げる毎に多くの社会で直面するしがらみだったり、人間関係と向き合う点、そしてそれに対する主人公たちの接し方が面白く感じる。
また舞台は高校であるが、主人公(達、でも特に主人公)は妙に成熟しているかと思いきや、その性質はかなり尖っているために未成熟な点もあり、それが作品をつくりあげるごとに変化していく過程が面白い。
そして、よくある高校を舞台とする作品とは異なり、主力メンバー以外の生徒達も複雑多様な「夢」を強く持っている生徒が多い、そんな性質を帯びやすい学校の特徴がある点も意外と見たことが無かったなと思う。
それ故に、学校という組織が持つ「性質」が生徒らの尖った個性と相反してかなり漫画的でない、月並みに言うとリアルな感覚であるところから、度々作中ではその学校の性質の異様さに言及する場面がある。この3巻はその中でもけっこう分かりやすく、学校の教育における違和感を指摘していて、自分自身も強く感じる所であるために、この巻を選んだ。
またこの巻では、いくら素晴らしい活動・作品があったとしてもそれを伝えられなければいけない、「情報発信」の重要性にも言及していてそのエピソードもどこにでもある身につまされるものだなーと。。。
是非とも全部読んで欲しい作品。
Posted by ブクログ
魔窟に再潜入した映像研は、VR空間と化した異界で、妥協に慣れたアニ研や、自信を持てない綿引と出会う。
そこに広がっていたのは、創作が「回ってしまう」場所だった。作ること自体は正しい。だが、どう作るかは、映像研とは決定的に異なる。
才能とこだわりに振り切れた彼女たちは、「妖怪」と比喩される存在だ。
だが、社会的には、危うさと紙一重でもある。
そんな中で描かれる綿引の「自信のなさ」は、魔窟に生きる人々の姿とも重なっていく。
生徒会は魔窟を「緩やかな死」と切り捨てる。
合理的で正しい判断だ。だが浅草は、そこで懸命に「今」を生きている人々を見捨てなかった。
ソワンデにつかみかかった後、黙って食器を片づける場面に、彼女らしさが凝縮されている。
それは他者への「共感」を知った瞬間だった。
共感を得た浅草は、初めて「誰かに届ける創作」へと踏み出していく。
魔窟編は、映像研が社会と向き合い、次の段階へ進むための重要な転換点だ。