この本、大学生の一般教養の教科書として使うべきではないか!?
身近な食の問題(量、価格)に始まり、世界人口、アメリカの戦略、中国の躍進、日本の負債、食が投機の対象になっている世界経済と、いろいろ知ることができる。
書いているのが、経済畑の人であり、東洋経済から出版されていることも信頼に足る。また、
...続きを読む文中でのデータの出展も一般的に誰でも見ることのできるもの。
つまり、怪しげな本ではない。極めて冷静に世界を観ている本だと思う。
そして、読後は怖くなる。アメリカが世界を支配していることは周知の事実としても、いかに日本が無策でゆで蛙状態なのかがわかった。そして、近い将来の食糧危機を思うと、今なにをなすべきか考えてしまった。
なにより驚いたデータは日本のエンゲル係数が23%というもの。とても先進国だと思えない。日本人はどれだけ長時間働き、どれだけ高い食費を払っているのか。そしてその食費は世界から見れば高いという。つまり、日本の物価は世界的に見て奇妙。国のあり方(経済)が奇形なのだと思う。
筆者のTPPやACTAに対する意見も知りたくなった。