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アメリカは穀物を覇権維持のための最有力の投資手段だとみなしている。「世界支配の近道は、世界の人々の胃袋を支配することである」がゆえに、農業大国でありながらもアメリカでは農業補助金が穀物農家に支出され続けている。
アメリカはすでに、トウモロコシ、大豆、小麦の世界3大穀物のすべてにおいて世界最大の輸出国となっている。世界2位の経済大国となった中国が覇権を狙うとき、アメリカは穀物価格値上げという牙をむく
そのとき、先進国のなかでも食料自給率が極端に低い日本では、円安と穀物価格の上昇で、牛丼1杯が1000円になる日が来る
ヘッジファンドマネージャーが、世界のマネーの動きをつぶさに見ながら、世界最大の穀物輸出国のアメリカが仕掛ける戦略を読み解き、来るべき危機を予見するとともに、日本のとるべき道を示唆した1冊。
Posted by ブクログ 2013年04月09日
この本、大学生の一般教養の教科書として使うべきではないか!?
身近な食の問題(量、価格)に始まり、世界人口、アメリカの戦略、中国の躍進、日本の負債、食が投機の対象になっている世界経済と、いろいろ知ることができる。
書いているのが、経済畑の人であり、東洋経済から出版されていることも信頼に足る。また、...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年04月02日
この本の面白さは、シンプルなタイトルからでは読みとれなかった。
米国による穀物という資源による覇権維持戦略と台頭する中国と将来発生するであろう覇権主義争い。この考察がとても面白かった。
中国の泣き所は13億人の胃袋を賄うための食糧。でも、中国は米国のような穀物の量産体制が整っていない上、土地も痩せ...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年08月17日
■フードクライシス
1.穀物取引企業の最大手のカーギルは、世界に約16万人もの社員を擁している。
自社で人工衛星を打ち上げて、気象状況や各国の穀物の作付け、生育状況などを空から調べている。
2.世界を支配する近道は、世界の人々の胃袋を支配することである。
3.映画フード・インク:米国で生産され...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年12月16日
生活水準の向上、バイオエタノールの推進が人口増加を上回るペースで穀物需要を増やし続けている。著者はこれからは穀物が国家の命運を左右すると説く。アメリカは、トウモロコシ、大豆、小麦の世界三大穀物のすべてにおいて世界最大の輸出国。加えて農業大国でありながら農業補助金を穀物農家にジャブジャブ注ぎ込んでいる...続きを読む
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