過酷な子供時代を過ごした彼女が、短歌に出会ったことで生きる望みを見出し、歌人として活動する話。
鳥居氏のことは、Twitterのフォローはしているものの「セーラー服着たサブカルっぽい雰囲気の歌人」くらいにしか認知していなかったが、この本で彼女の半生を知り、もっと早くこの本に出会いたかったと後悔した
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言葉で命を繋ぎ、また彼女自身も言葉の力で誰かの命を救いたいと活動する姿に感動した。芸術はお腹が膨れるものでも、お金が儲かるものでもないけど、死の境地に立つくらい悩み苦しんでいる人の灯火になる。
彼女の以下の言葉が突き刺さった。
「"自殺したいと思ってしまった人"を踏みとどまらせるには、力づくで生の側へ引き戻すのではなく、死の世界まで一緒に潜って一緒に戻ってくるという手続きを踏まないといけないと思う」
友人が目の前で自殺したという彼女にとって、自死をどうすれば踏みとどまらせるのかは大きな課題だという。