船津欣弘の作品一覧
「船津欣弘」の「あなたの家は耐えられますか」「新築マンションは9割が欠陥」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
「船津欣弘」の「あなたの家は耐えられますか」「新築マンションは9割が欠陥」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
ビジネス・実用
Posted by ブクログ
■「いい家」とは。
・基本性能がしっかりとした家
・法的瑕疵のない家
・災害に強い家
■「強い家」に必要な3つの要件
・「地盤」「基礎」「構造体」の3要素
■平成28年4月の熊本地震後,現行耐震基準を見直すべきではないかとの意見も出ているが,国土交通省は熊本地震での木造建築物などの倒壊原因を分析した有識者委員会の報告書(平成28年9月30日発表)を受け,現行耐震基準で十分と判断し,教科は見送るとの方針を示した。
・1981年5月以前の旧耐震基準での木造建築物倒壊率が27.9%,同年6月以降の新耐震基準での倒壊率が6.9%に留まったことを考慮した
・規定強化前の1981年6月~2000年5月に建てられた住宅に限ると8.7%が倒壊していることは無視できない
・旧耐震基準(1981年以前)770棟中215棟倒壊(倒壊率27.9%)
・新耐震基準(1981年6月~2000年5月)862棟中75棟倒壊(倒壊率8.7%)
・2000年基準(2000年6月以降)323棟中7棟倒壊(倒壊率2.2%)
■建築基準法では建物全般が規定されているが「耐震基準」という概念は規定されておらず,住宅に限ってのみ「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」の中で「耐震等級」という基準が示されている。
・学区やオフィスビル,駅舎にはこうした概念はない
・早急に建物全般に対して統一された法規の整備を行うべき
■建築基準法の「地域別地震係数」は撤廃すべき。
・地震が発生しやすい地域に「1.0」という係数を与えそれに比べて相対的に地震が発ししにくいと思われる地域を0.9~0.7の低い係数で示し建物を建てる場合はこの係数に応じて設計上の耐震力を低減してもよいとしたもの
・地震係数は戦後の復興期,大量の建築物の建築効率を上げるために1952年に導入されたものであるが,活断層などの最新の知見は反映されてない
・具体的な係数は国土交通省が定めており,東北の太平洋側や関東,関西は1.0
・一番低い0.7は沖縄のみ
・熊本は0.8~0.9山口,福岡,佐賀,長崎は0.8
・熊本の地震係数が1.0であれば倒壊しなかった建物はもっと多かったかもしれない
■「耐震」~建物が倒壊しても人命を守る
・「制振」や「免震」と区別して主要な構造体そのものの強度や粘り強さを強くすることで破壊や損傷を防ぐ
・具体的には震度7クラスの大地震が発生しても,人命の安全を確保するため,崩壊,転倒を起こさないことを目的としている
・建物は二度と使えなくなるかもしれないが,中にいる人の生命は守ることができるという考え方
■「制振」~建物自体にエネルギー吸収機構が組み込まれている
・建物に加わる地震による振動を制御することを指す
・「制震」ではなく「制振」
・建物内部の機械的機構を使い,建物に影響を及ぼす振動を減衰させることや増幅を防ぐことを目的としている
■「免震」~構造体はもちろん,内装の被害も最小に抑えてくれる
・地震による振動をなるべく受けずに免れることを指す
・建築物の場合,一般的に基礎部分とその上の構造体とを分離し,その間に振動を吸収するための積層ゴムなどの免震装置を設置し地盤の振動を建物に伝えないようにしている
・今後は「免震」が主流になるのではないか
■ハザードマップは予想される災害は示されているが,その災害に起因する具体的な被害までは示されていない。これがハザードマップの盲点。
■地盤沈下には「即時沈下」(基礎工事の段階から沈下する現象)と「圧密沈下」(工事中から沈下し建物完成後も続く現象)があり,怖いのは「圧密沈下」。
・圧密沈下は粘性土に多く発生し,建物荷重により徐々に下がるので沈下量が多くなる傾向がある
・「不動沈下」は建物全体が均一して沈下するのではなく一方向に斜めに沈下する現象で一般的に地盤沈下による被害はこの「不動沈下」を指す
■耐震診断結果による耐震補強は「壁量充足」「接合部補強」「偏心率改善」の3点セットが基準を満たしてはじめて有効。
Posted by ブクログ
下請多重構造、複雑な分業体制、青田売りによる工期厳守、日給月給制に代表される過酷な労働環境、それに伴う人材不足といった問題から、マンション建築には構造的に欠陥が付き物だという。2000年代の姉歯事件や2010年代のマンション傾斜問題等を例にとり、検査会社の代表取締役である著者が解説。
2022年問題―1991年に改正された生産緑地法により多くの農地が生産緑地(営農以外の用途が制限される代わりに、固定資産税が農地並みに安い)に指定された。30年の期限を迎える2022年、多数の生産緑地が(自治体による買取を受けられずに)宅地として売りに出され、地価が下落すると読まれている。地価が下がってから買うのも手かなと思ったが、ちょっと調べた限り我が家周辺には生産緑地がない模様(東京と、一部の大都市圏のみ)。マンションにしても、管理や高齢化、建て替えの意思決定の難しさからゴーストタウン(空き家)化の懸念があり、著者は分譲マンション購入を経験しているが、新築に限らずマンションの持つリスクを考えた結果、今は家族と賃貸マンション暮らしだという。それでも欲しい場合は、中古マンションで管理状況を確認し、大規模修繕の計画と実績・滞納状況を調べ(国土交通省のガイドラインによれば小規模マンションの修繕積立金は専有部分の床面積あたり218円/m2・月であり、これ未満であれば修繕時に別途徴収の可能性あり)、仲介業者経由で管理組合の総会資料や議事録を確認して(活発に議論している形跡があれば良い―管理費や修繕積立金の見直し、管理会社の変更検討を行っている等)、失敗しない購入を目指すことは可能だが、ハードルは高い。中古マンションを勧めるのは、1回目の大規模修繕を実施した中古マンションであれば、当初の施工不良も是正・補修されている可能性が高いという目論見。建て替えを考えた場合、実際の建ぺい率や容積率が法定のそれよりも小さければ(建て替え時に戸数を増やしてその利益を建て替え費用に充てることが可能なので)有利ではあるが、そもそもデベロッパーは利益最大化の為目一杯大きく建てるし、既存不適格により戸数を減らさざるを得ない場合もあるし、人口減少時代に戸数を増やしても埋まらないリスクもあるので、現実的ではないとも言える。
後半では構造欠陥といった品質の面で失敗しないために、品質管理に対する姿勢等をデベロッパーとゼネコン、それぞれ実名を挙げて調査結果を公表しているが、東京都心の話なので地方都市では参考にならず、それぞれ読者の方で調べる必要がある。
ポイント
・契約書に瑕疵担保責任の明記があるか(中古マンションでは民法の瑕疵担保責任期間1年(売主が個人の場合はもっと短い場合もあるので注意)、買取再販業者等の法人では2年)
・最近の建築裁判では瑕疵担保責任の10年ではなく不法行為の20年の時効を適用する事例が多くある
・危険負担の項目に「天災等により建物が滅失した場合は契約解除として手付金は全額返却」の文言がなければ追加してもらう。ダメなら見送る。これがないと、滅失した際に引き渡しされていないのに代金を払う必要がある、という最悪の事態もあり得る。
・重要事項説明は事前に入手し隅々まで読み込む。承諾事項と契約解除の項目に注意。
・検査頻度をデベロッパーに確認(全工程で検査していれば◎)。問い合わせはメールで残す。三菱地所レジデンスはチェックアイズレポートと呼ばれる施工状況や検査の報告書を購入者に配布しており、信頼できる。
・管理組合は面倒くさがらず、理事に立候補する覚悟をもつ。
戸建て検討中に地場の工務店を探す際に品質重視で考えていたが、マンションとなると(欠陥はなくて当たり前というか、大手だから心配ないだろうという固定観念があり)品質を疑うという頭がなかった。本書では欠陥があって当たり前と言っており(タイトルは若干煽り気味ではあるが)大手でも安心してはいられないということを知るだけでも読む価値はあると思う。地元の建設会社、デベロッパーについて横並びで調べてみるか。
Posted by ブクログ
月刊新築マンションは、欠陥住宅がほとんど。
なかなか衝撃的な文面だが、読むとなぜなのかがわかる。
欠陥住宅が起こる原因は
1建築業界の構造的問題(低賃金重労働、孫ひ孫受け構造など)
2.ベテランばかりが減っていく人材不足
3工期厳守が、ミスを招く
4.チェック体制の不備等がある。
著者の結論としては、新築ではなく賃貸を勧めている。
なかなか素人では見つけにくいマンションをチェックするポイントもいくつも挙げられている。
デベロッパーやゼネコンに直接メールをして問い合わせたり、
理事会委員になり直接交渉したりすることも勧めている。
マンションを購入するときに最寄駅からの距離や周辺環境、広さ間取りを大事に考える人が多いが品質を第一とする人はあまり多くない。しかし著者は品質を最優先に選ぶことを提言している。