マイケル・アブラショフの作品一覧
「マイケル・アブラショフ」の「アメリカ海軍に学ぶ「最強のチーム」のつくり方」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「マイケル・アブラショフ」の「アメリカ海軍に学ぶ「最強のチーム」のつくり方」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
Posted by ブクログ
これから部下を持つ人より、既に部下を持った経験がある人にとって、より響く内容。
組織のマネージャーたる者、どうあるべきかが具体的な実践例やエピソードと共に語られていて、人材育成につまづいた経験がある方なら、大いに頷ける内容ばかりだと思う。
軍隊のマネジメント本は前にも読んで驚いたが、こちらの本もステレオタイプの先入観をぶち壊してくれる良書。判断の一つひとつが部下や自身の命に関わる現場のマネジメントは、かつての日本軍のような硬直した組織とは真逆である。
エピソード集なので、考え方を整理してまとめている訳ではないが、誰が、いつ、何をやるか(あるいはやらないか)、その心得が満載。
ケン・ブランチャードの一分間マネージャシリーズが好きな方にはピッタリです。
Posted by ブクログ
【一口感想】
「人を動かし、自分で考えるようにし、成果を数倍にする目からウロコのリーダーシップ」
【3行要約】
・元アメリカ海軍の艦長だった著者が2年間の任期中に最低の評価を下された艦のメンバーの能力を歴代最高とまで言わしめるまでに引き上げた具体的な方法
・上からの命令という強制力で統制するやり方とは正反対のやり方で組織をコントロールする画期的な手法のオンパレード
・リーダーとして成果を上げるための権限移譲の具体的なやり方と必要な覚悟が理解できる
【所感】
たった600円で、権限移譲型組織の作り方を実例付きで学べるという恐るべき一冊。
正直、ここ数年で読んだ自己啓発系の本の中で、コスパという観点を覗いても5本の指に入る。そんな衝撃的な内容だった。
本書では、過去18年の海軍生活のなかの最後の2年で「ベンフォルド」という最新鋭艦の艦長を任された著者が、自分の過去に経験してきた「反面教師」を踏襲することなく、独自のやり方で艦の乗組員のモチベーション管理とスキルアップをコントロールしていく具体的な方法が、実際にその艦におきた事件にたいする対処事例として紹介されていくというスタイルでストーリーが展開されていく。
数々のストーリーは目をみはるものがあるが、個人的に感じたのは、権限移譲に関してのやりかたが、日本とは次元の異なる方法で実現していた点だ。
艦長は乗組員に対しヴィジョンや求める結果を明確に提示し、担当した人間への評価についても本人だけでなく全員に伝えていくことで「オープン性」を確保することで、自分のやる作業がどのような目的に基づいているか、結果として何を残せばいいかをハッキリ意識することができ、その上、成功すれば直接的に評価をもらえるということを見せつけて、船員のモチベーションを維持していく。それを実現する方法については一切言及しない。
これが日本だと、権限は与えるが道筋も手法も全部上司が与えてしまい、考える余地なしではじめから見えている結果を導きだすように責任をを要求する。完全に手足を縛られた状況で他の選択肢はなく、ゆるぎない(交渉の余地がない)結果を出すことを求められる。これではモチベーションが上がらないのは当然だ。
また、面白かったのは、艦長が「トップダウン」を行うために、トップ(艦長)がボトム(現場)に事あるごとに降りていき、課題であったりメンバーの不安や不満を直接吸い上げ(ボトムアップ)て、その情報を元に自分の判断で方針決めを行い、それをトップダウンとして命令を下していくというやり方をとっていた点だ。
現場を見ないと正しい意思決定は出来ないといわれ、ボトムアップが大切だと部下から上司に対して報告を要求しているが、そんなやりかたではボトムアップはできないのだ。下から「報告」させている時点でボトムアップは効力を発揮しない。なぜなら上司の反感を買うような意見を出せば、自分がその反感を説得したり抑えたりすることに工数が割かれ、本来の自分の作業の時間を削られることになるからだ。誰も喜んで残業するための仕事などしたいと思わない。
bottom up というよりsuck up from bottomに近い。トップ自身によるボトムからの意見の吸い上げだ。トップが現場に降りてそのメンバーと寝食を共にし、同じ価値観で問題意識を共有して、それをトップの判断で意思決定し、トップダウンしていく。こういうやり方をしなければ組織全体としてのメリットがある断ができないばかりか、現場を見ない自己中心的な命令ばかりを繰り返す傲慢な上司に成り下がってしまう。口先だけのボトムアップでは組織は変わらないという非常にわかりやすい例だ。
また外部の五月蠅い連中から部下を守ってやり、本当に必要なら組織の規律すら変えてやるという強い覚悟を持つこともリーダーには必要だと感じた。たとえ自分の行動によって他の部隊に疎まれたり嫉妬されたとしても、本当に組織にとって正しくメリットのある行動だと思うなら毅然とした態度でそれに臨むべきだ。大きな組織に長くいると、その中での泳ぎ方ばかり上手になってしまい、こういった気持ちをどんどん忘れていってしまう。本当に正しいと思えるなら、物怖じすることなく胸をはってその行動を貫くべきだと再認識した。
他にもいくつもの事例がありとても紹介しきれない。
ともかくも、チームの自律化を目指す元・優秀な技術者であるリーダーが、どうやってチームに権限を与えて成果をドライブしていくか、迷っている人には最適な一冊といえる。
私もこの本を参考に、最高のチームを作っていきたいと思う。
【まとめ】
館の最後に、訳者によるサマリがつけられていたので、さらにそれをサマっておく。
「こんな風に仕事をしてみたい」と思える、仕事に打ち込める環境の作り方
(本書の中で紹介された事例の要約)
ポイント1:オープンでフェアな環境づくり
トップが現場に行き、そこで見聞きした情報をもとにトップダウンを下すのが正しいボトムアップ
評価の内容を全員に公表することで本人のモチベーションを上げる
ポイント2:ダイナミックな仕事に必要な4つの力
分析力、判断力、常識力を使い、結果を出す=欧米型
人間力を使い、努力目標を達成しようとする=日本型
日本型のやり方では上司に気に入られることが成果になってしまう
柱を軸に仕事を作り、その隙間にGNN(義理・人情・浪花節)流し込むのが本来の人間力
ポイント3:必要なときに全力を出し切るための万全の準備
「仕事」の対極は「遊び」であって「休み」ではない
日本人は休みで体力を回復しようとするが、本来は「遊び」を重視し、
その中で気力・やる気・意欲を回復し、遊びの中で別の視点という能力を磨く
ワークライフバランスを職場の中でも強く意識することで、総合力が上がる