「またハーバードかぁ〜」と思いながら、中国のいろいろいる哲人の違いについて、頭を整理したくて、読んでみた。
が、これが思いの外、いい本だったな〜。
まずは、ある程度、自分なりに学んだつもりになっていた孔子の解釈からして、目から鱗だし。そのあとにつづく、孟子、老子、荘子となるほどな展開。
そして
...続きを読む、最後に衝撃なのは、荀子の解釈。荀子はいわゆる性悪説ということであまり人気がないというか、少なくても私は興味はなかった。が、これを読むと、荀子がもっとも自分の考えに近いことがわかってしまった。。。。。
わたしは、別に性悪説ではないのですが。。。。
なんだろう、荀子も人間の本性が「悪」であるみたいなことを言っているわけではない。
「自然」という概念がかならずしも人間にとって素晴らしいものであるわけではなくて、人間が努力、改善して築いてけた文化・文明に注目している。
そして、著者は、西洋の思考が、個人の本質、そしてそこにもとづく自己実現ということにフォーカスが行き過ぎていて、かえって人間を不自由にしているという。
人間は、絶対の本質があるわけでもなく、世の中も決定論的な法則があるわけではない。世の中は不確実であり、人間もその状況のなかで変化するもの、ということを前提にしたほうが、人間って、自由なんじゃない?という感じ。
つまり、これは社会構成主義の元祖ではなかろうか?