少し前に、発言がいろいろと問題になった元会長を中心に、NHKの裏側で起こっていたことが実名で書かれていて、正直面白い本だ。が、論点が多すぎて、“とっ散らかり感”が凄くて、少々読みにくいのが難点だ(編集者に何とかしてほしかった)。
著者は「コーポレートガバナンスを専門にしていますが、形だけではだ
...続きを読むめということをつくづく知りました」と述懐しているが、サラリーマン社長の大手企業ってだいたい形式主義。「報告書に求められるから」とか、「ルールで決まっているから」とかで、何より形式を整えたがる。
たいして本を読まないような経営者も多い(本を読むのが経営者として有能かどうかは別として)のだが、なぜか本を出したがるから不思議だ(出版社からも声がかかるせいもあるけど)。
ビジネス書の世界では、プロのライターが書くことが多いので、出版が実現してしまうのだが、その手の経営者の本は、きまって説教臭い。反知性主義というより、無知性主義かな。