キャロル・オフの作品一覧

「キャロル・オフ」の「チョコレートの真実」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • チョコレートの真実
    4.0
    世界で最も愛されるお菓子・チョコレート。その甘さの裏には、苦い真実がある。 カカオ生産の現場で横行する児童労働の実態や、巨大企業・政府の腐敗。今なお続く「哀しみの歴史」を気鋭の女性ジャーナリストが危険をおかして取材した、「真実」の重みが胸を打つノンフィクション。 カカオ農園で働く子供たちは、チョコレートを知らない 世界最大のカカオ豆の輸出国、コートジボワール。密林奥深くの村を訪れたカナダ人ジャーナリストのキャロル・オフは、カカオ農園で働く子供たちに出会う。子供たちは自分たちが育てた豆から何が作られるのかを知らない。自分に課された過酷な労働が、先進国の人々が愛するお菓子であることも、チョコレートが何なのかさえも。 マヤ・アステカの時代に始まるチョコレートの魅惑の歴史。そのなかで生まれ、今なお続いている、過酷な「児童労働」の実態と、巨大企業や政府の腐敗。その背景にある貧困と民族間対立。そして私たち先進国の消費者の行動は、この問題にどう関わっているのか? 本書は、この“世界で最も愛されるお菓子”の裏にある「苦い真実」を、さまざまな角度から明らかにする。

ユーザーレビュー

  • チョコレートの真実

    Posted by ブクログ

    斎藤幸平『人新世の「資本論」』にて、資本主義による成長の代償を後進国がおっかぶるという主張があったが、チョコレート産業におけるそれを見た。

    先進国の都合でカカオの生産地にされた挙げ句、市場価格の暴落により貧困にあえぐ人々。奴隷同然の扱いを受けタダ働きさせられる子供たち。

    私達はそれらの人々を犠牲にして、100円のチョコレートを当たり前のように食べている。
    そして、原料のカカオを作っている人々は、カカオがどうなるのか知らず、チョコレートを見たことすらない。

    これは過去ではなく、現代の話である。

    資本主義経済における世界の歪さを思い知った。

    自分が何ができるかは分からないが、この現実を意

    0
    2023年05月13日
  • チョコレートの真実

    Posted by ブクログ

    アブドゥライ・マッコ コートジボワール中部の都市ブアケ駐在のマリ総領事 内部告発で職を解任 マリ人児童労働に一躍買った人物
    人身売買は夜行われる。複雑に絡み合った制度は、フェアトレードチョコですぐに解決できるものではない。
    フェアトレードはあまりに単純化されすぎている

    0
    2023年03月05日
  • チョコレートの真実

    Posted by ブクログ

    チョコレートの原料のカカオ豆。古くから歴史があり疲労回復の食物として重宝され通貨の代わりにもなっていた。コロンブスがカカオをスペインへ持ち帰り、イギリスがスペインからジャマイカを獲得してからカカオの生産拠点としてキャドバリー社はチョコレート会社として発展する。
    20世紀初頭、カカオの生産にはすでに奴隷制度が関わっていることを、クエーカー企業でさえ目をつぶってきた事実。アメリカ資本主義の欺瞞がここに。

    アメリカのハーシー社はもともとはキャラメルを製造していたが、創業者はキャドバリー社の製造を参考にし、アメリカでチョコレート産業が花開く。雇用を促進し、住居を確保し、孤児院までつくる優良企業に発展

    0
    2014年11月26日
  • チョコレートの真実

    Posted by ブクログ

    カカオ農園で働く子供はそれが何になるか知らない。
    コートジボワールに行けば自転車が買えると隣国マリやブルキナファソから来た子供はだまされてカカオ農園で働かされるが給料をもらえることもなく搾取されている。穀物メジャーのカーギルやADMが買い付け、製菓メーカーがチョコレートを作る。児童労働を禁じる法律に対して製菓メーカーは調査をしぶり、見ないふりをする。
    子供達を働かせる農家も儲かっている訳ではなく、カカオの集配人は私兵に賄賂をせびられ、カカオ公社は権力と結びつき輸出した代金は闇に消える。
    チョコレートを食べる人が責任を感じる事はないが、真実は苦い。

    0
    2013年02月20日
  • チョコレートの真実

    Posted by ブクログ

    原料のカカオ豆を栽培する子供たちと
    それを食べる先進国の子供たちとの間には
    どれだけ 深い溝があるのか・・

    ショックを受けました。

    働かないと生きていけない世界。

    過酷な労働をしても 賃金が無い 
    または人身売買のような状態で つれて来られて働かされていたり・・

    さらに恐ろしいのは、その状況を作り出しているのは
    その豆を製造・加工・消費する
    先進国の私達自身だということ・・

    自分が口にするものについて
    ここまで無知だったことを恥ずかしいと思いました。

    「カカオ豆を収穫する手とチョコレートの包み紙を開ける手の間の溝が埋められるためには?」

    という著者の言葉に、
    今は何も答えられない

    0
    2010年02月08日

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